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GLAY、結婚式で楽曲無償提供の誤解報道、勝手に補足説明 [独り言]

GGLAY、結婚式で楽曲無償提供の誤解報道、勝手に補足説明


4人組ロックバンドのGLAYが、結婚式でGLAYの曲の使用を無償で提供すると
2017年12月10日に公式ホームページで発表した。


ネットニュースを読むと、「楽曲提供無償」が目立つが「完全無償」でなくトラブル心配の声もとの追い報道もある。




本件について、目出度い結婚式での楽曲使用についてメンバーが表明してくれた気持ちは嬉しい事だと思う。
これは彼らの純粋な気持ちだろう。
同時に彼らの気持ちに寄り添うなら、もう少し周辺スタッフが噛み砕いて上げるべきだとも思う。


上記のGLAY公式サイトの「ブライダルでのGLAY楽曲の使用に関して」を読むと、正直言えば、素人の人には
何のことだか完全には理解出来ないと思う。
報道にあるようにメンバーは無償提供と言っているのに報道の言う「完全に無償じゃない」というのはどういう意味なのか?


問題は著作権の管理者が複数あることが事を複雑にしている。


凄く簡単に言うと、著作権には幾つか種類と権利の恩恵を受ける幾つかの対象者が存在する。
知らない人が分かるように以下に簡単に記載する。


音楽著作権の場合、ザックリ言うと①作家(作詞、作曲家)が持つ権利と、
②レコードを作った事に関係する権利の2つがある。
この2つの権利は管理団体が異なる。

また両方の管理団体は、権利者の預託範囲ないで使用料の管理(財産権)をしている。


日本において作家の権利管理は、JASRAC(一般社団法人 日本音楽著作権協会)とNEXTONEの2団体、
また、レコード会社が音源を作った事に関係する権利はCPRA(一般社団法人 実演家著作隣接権センター)が管理している。

今回、メンバーが使用料免除要望を出した部分は「CPRA」が管理する部分で、「JASRACとNEXTONE」ではないという事だ。


何故JASRACとNEXTONEは免除が出来ないのか?


難しい説明を省くが、JASRACとNEXTONEに対して信託登録された作家であるメンバーは、既にブライダルなどの場所で楽曲を使用する場合の使用料徴収権をこの2団体に一定期間自分たちの作品を預けている。
これを信託しているという。信託というのは、見かけ上、著作権を管理団体に譲渡し、徴収作業をする際、管理団体が権利者のように振る舞う事を著作権者が許可するような事をいう。

つまり、信託されているというのは、この2団体が作家と同じ権利を持った「状態」で使用者に対して使用料徴収業務が出来るという意味だ。
もっとかみ砕いていうと使用者に対してメンバーの代わりに使用料を払って欲しい(だって権利者だから!)と言える立場がこれらの管理団体ということになる。

従って既に登録済の楽曲はメンバーの著作権であるにも関わらず使用料の徴収に関して、取ってもいいとか取らなくてもいいなどのような自由にならない。

これは管理システム上等の問題で受付られないのだ。


何故か?


通常ブライダル会場を運営する会社が既存曲を利用した演出をする場合、JASRACとNEXTONEとは会場の規模や売上に応じて年間利用として包括した利用料の支払いを行う。その方が事務作業が低減できコストメリットもあるからだ。
通常ブライダル会場側は従量制的に支払うか、包括契約としての対価を1年分をまとめて払うため、仮にGLAYの曲が免除されても形式上、この2団体は使用料を受け取る事になり、管理団体が受け取った使用料は作家に分配しなければならない。
従ってGLAYだけを除外した作業が出来ないから使用料免除にするのが困難なのだ。


メンバーがそこまで知って発言していたかは怪しい。まあ、ミュージシャンはこういう部分に疎いからだ。
従って公式サイトに説明されているように「著作隣接権についての無償提供をさせて頂く運びとなりました。」という言い方になってしまうのだが、この説明では一般の人がピンとくるかは難しいと思う。


著作隣接権なんて聞いた事も無い人が多いだろうが、有体に言うとレコード会社が保有している原盤権と
レコードを作る際、演奏等に関わったミュージシャンたちが持つ権利の事だ。

実は著作隣接権も年間包括契約を採用しているが、使用量に従量した徴収も行っている。


そのためJASRACとNEXTONEと異なり運用に柔軟性があり、分配も同様のため無償対応出来たという事だ。

メンバーからすれば自分たちの想いの半分しか叶わなかったということだが制度上致し方ない。


もし自由に利用環境を設定してければ自分たちで管理すれば良いと思うが、
そのリスクとして知らないところで利用されても金を取りこぼす事を覚悟しなければならない。
また煩雑な管理体制を維持しなければならず、良くも悪くもJASRACとNEXTONのような団体に預けておいた方がメリットがある。

個人がブライダル等で使用する場合でも1曲辺り8,000円程度のJASRACとNEXTONEへの使用料支払いを求められる。


著作隣接権使用料も概ね同額なので、それなりの出費となる。
(詳しくは包括契約状況や使用環境等で異なるので各ブライダル施設にお問合せ下さい)


よく、自分が買ったCDだから個人で使っても関係無いと言い張る人がいるが、
CDを買い個人的な利用をする事とその著作権を別の環境下で利用出来るかどうかという事は全くイコールではない。他人が作ったものを利用するというのは対価が発生すると考えておく方が普通だと思っておいた方が良いだろう。

つまり、今回の件は、GLAYの曲をブライダルで使用すると「著作権使用料をブライダル会場経由もしくは個人で著作権管理団体に申請して支払いをしなければならないが、隣接権団体は免除となる」という事で、手間は半分になったが、著作権使用料は支払う必要があるという事です。


そういう意味で今回のGLAY記事のは、一般的に馴染みのない話で説明が難しいが、少しでも助けになればと思い書きました。









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はしだのりひこさんの訃報に接して [独り言]

はしだのりひこさんの訃報に接して。


はしだのりひこさんが2017年12月2日、ご逝去された。
ニュースはネット経由で知った。


フォーク歌手、はしだのりひこさん死去…72歳
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171202-00050073-yom-ent


彼の訃報に接し、私は殆ど忘れていた中学時代からの彼との交流を思い出す。

40年近く前の話なので記憶の片隅になってしまっていた事はご容赦願いたいが、
はしださんは私の人生にとってプロミュージシャンとして初めて接した人物だった。

長野県の田舎の中学に通っていた14歳当時の私は、日本のフォークミュージックに傾倒していた。
小学校6年生から始めたギターもかなり腕前を上げ、オリジナル曲を作り始めていた時代だ。
夢はミュージシャンになることだった。
1970年代初期、はしだのりひこさんは信越放送のラジオのパーソナリティーをしており
土曜深夜帯に冠番組を持っていた。
「はしだのりひこのグリーンラブフォーク」というタイトルの番組だったと思う。

ラジオっ子だった私は、その番組のリスナーだった。
(当時の同世代の方の多くはラジオを聴きながらの受験勉強のご経験があるに違いない・・)

この番組はいわゆるオーディション形式を内包した番組だった。
はしださんとSBCのスタッフが長野県各地を移動し、
現地での番組収録をしながら音楽愛好家から出演の応募を募って演奏や番組を構成し、
各地の優勝者を決めるという内容の番組だったのだ。

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上の写真は1977年の夏ころ、長野県飯田市の商工会議所の上階にあった小ホールで
開催されていた信越放送主催のグリーンラブフォークの公開収録の模様。
たまたま整理していた当時の写真集にあったのでデジタル化した。
当時の私は時折これにアマチュア参加者として出演していたが、田舎者の私にとって
憧れの音楽業界に接近しようとしていた時期だ。

またこのイベントの当時のゲストはなぎらけんいちさんなどで、彼らの音楽が聴け、
当時の私はそのライブを楽しんで聞いていた。
田舎の少年にとってその光景は眩しかった。

14歳のある日、私はこの番組の演奏者に応募して出演することになった。
地元のバスターミナルの上階で行われた公開収録に出演し、自作自演の曲を演奏することにしたのだ。
当時の私はミュージシャンになることに憧れていた。
だからプロの意見や聴衆の反応を知りたかった。

もう40年以上前であるため記憶が定かでないが、確か2~3回ほど番組に出演し演奏したと思う。
その内1回は優勝してはしださんのサイン入りのギターをもらった。
(今でも実家にある)



今振り返ると当時の私の演奏が賞賛に値するほど素晴らしいはずはないのだが、
オリジナル曲で挑んだという事や、まだ14歳だったという点を考慮されたのだと思う。
当時の私は目立ちたがり屋で出たがりの子供だったから、はしださんも面白がってくれたと思う。
実際その後、彼の番組にゲストDJ(喋る方のDJです・・。当時のDJはそっちの意味ですから。)として2週分の放送に出演する機会を頂いた。
今考えると無謀とも思えるし、当時の放送された録音も手元にないので正確に何を話したのかさえも殆ど記憶がない。
しかし田舎の中学生の私がラジオ番組に出演するという人生でも滅多にない「経験」があった事を思い出したのは、彼の逝去の報道がキッカケだった。私はこんなすごい経験を忘れていたのだ。

当時のはしださんはとても優しかったという記憶しかない。
シロウト同然の中学生と絡むのは、プロの彼にとって優しい事ではなかったと思う。
それは自分が音楽業界に入った事でようやく理解できた事だ。

当時の私は早口であったため、活舌が悪く、時折はしださんに注意をしてもらいながらの収録だった。

私が18歳になって大学に通うために東京に出て来た時期になってもはしださんとの交流が断続的にだがあった。
はしださんの事務所は原宿の竹下通り入り口に今でもあるマクドナルドの向かいに建っていたマンション内にあった。
私は時折事務所を訪問してご機嫌伺いをしながら、時折だったが彼の仕事をボランティアで手伝っていた。
記憶にあるお手伝いは、新宿厚生年金会館の小ホールで開催された企業慰安向けのコンサートだった。
当時そのライブで唄っていた曲の中で記憶があるのは「たとえば光」だったが、
現在ユニバーサルの音源として存在しているようだ。
なおその日、同じ会館の大ホールでは、レイナードスキナードが公演をやっていた記憶がある。


たとえば光





私とはしださんはそれ以降疎遠になってしまった。
理由は正確に憶えていないが、私が大学生活を謳歌し始めて
連絡をしたり事務所に行かなくなってしまったからだろう。
加えて彼の方からも何となく連絡がなかった事もあっただろうと思う。


私が音楽業界に入ってからもお会いする機会が無かった。
80年代以降、彼が地元の京都を中心とした活動をしていたためだろう。

それから40年以上の年月が流れた。


60代になったはしださんは、パーキンソン病などの闘病生活を送っていたという。
72歳という若さでご逝去されたが、最後まで人生と格闘していらっしゃったのだろうと推察する。
私も還暦が近くなり、病気がもたらす過酷さを痛感している。

自分の昔を振り返り、はしださんが私にくれた小さなチャンスは、本当に有難い事だったと今でも思う。
そう思いながら京都の方向に身体を向けて祈った。



はしださん、ありがとうございました。
安らかにお眠りください。












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「俺(私)ルール」が通用すると思ったら間違い ~老害を起こさないために・・ [独り言]



桑田さんが2017年のツアー中だがちょっと気になるツイートがあった。
その方は隣にいた初老の男性が大声で歌うので止めて欲しいと
何度か頼んだら「(歌を止めるのは)無理だ」と突っぱねられたそうだ。


その方のツイートは以下だ。



オジサンと書いてあるので年齢は分からない。
桑田さんのライブに来る年齢だから50代かもしれないし、60代かもしれない。
いずれにしても高齢者予備軍だ。


まず、ライブで大声で歌う連中に対してだが、私は大反対の意見を持っている。
あの行為は本当に迷惑以外何物でもない。
観客として下手くそな連中の歌を聴きに大金を払って来ているのではない。
主演者の歌を聞きに来ている訳だ。


大声で歌い周囲に迷惑をかけても関係ないと考えている連中には、

生理的不快感に加え、公衆の空間で自己欲求を満たさないと満足できないという醜い身勝手さに言葉もない。


ああした行為は、自己陶酔以外の何物でもなく、醜い歌声や、
ライブ中に仲間内と大声でグチョグチョ話をしている連中の声は本当に不快及び迷惑で
キチンとライブを見たいこちらの集中を欠くし、
紛れもなく迷惑行為だから止めて欲しい。


もちろんこの意見に異論が多い事は承知している。
楽しみ方はそれぞれだという事だ。
それでも楽しみ方の自由は「周囲への配慮」があって成立という原則は免れないだろう。


主催者がこれらに対応するには限界がある。
一番の方法は、「主演者」がこうした実状に対応して配慮をするように促してくれることだろう。
しかしそれも望み薄だ。


だから最近、こういう低俗な客がいるライブには行かない事にした。

私が尊敬する山下達郎氏は、こうした行為について完全なるNOを突き付けている。
彼のラジオでの発言は世間を賑わせたが、問題喚起の観点から良かったと思う。
従って彼のライブではそういう客が来ないだろうし、来てもハッキリ対応できそうなので安心して見る事が出来る。


私は彼のライブ中に歌うが声は一切出さない。口パクだけで済ます。
当然だろうと思う。私は声量が大きい方だ。周辺の迷惑になるに決まっている。

さて、桑田さんのケースでは、ツイートをした方は、「歌わないようにお願い」をしている。
そして頼まれた方のバカは「無理だ」だと断ったらしい。


「無理」なはずがない。方法はいくらでもあるのだ。単に止めたくないだけだったのだ。
だからこの人物は「俺(私)ルール」の権化なのだ。
イイ年したオヤジが何でこんなに頑なで愚かなのか?


別のツイートにこんな書き込みがあった。



こういう低俗な高齢者はスーパーなどでも見かける。

これに加えて俺理論を展開してスーパーの店員を困らせている人も多い。
どうしてこんな人間になったのか?はサッパリ分からない。


単に教育レベルが低い人たちなのか、それとも社会でキチンとした場所に居なかったのか?
実際社会で生きていると、驚くような認識で生きている人達に出会う。
そしてそういう連中の殆どは「俺(私)ルール」の権化だ。


この新聞記事に出てくる高齢者と、ライブ会場で歌いまくって隣から注意されても止めない連中には、
驚くほどの共通項を感じざるを得ない。

それは「俺(私)ルール」でしか世間が見えない連中だということだ。



京都の寺に紅葉を見に来た日本人客が紅葉を木から取って持ち帰る人が多く寺が困っているという報道があった。その多くが高齢者だという。寺が参拝者に注意すると「取ったらあかんの?」と返されたらしい。
どういう人生を送ってくるとこういう所作を身に着けるのだろう?

春先から初夏にかけて新宿御苑辺りに行くと子供連れの家族で苑内の昆虫やザリガニを取っている連中を見かける。苑内は保護された動植物ばかりなのでこうした行為を禁止しているし、看板もある。
それでもこういうアホな連中は消えない。

山岳地帯に行くと高山植物を取っているハイカーを見かける事があるが、こういうバカは大抵の場合県外者でロクな装備もしないで登ってくる連中が多い。山を舐めてかかるから遭難する。遭難したこうした連中は、税金によって維持されている山岳救助隊のお世話になる。

地元の人間はよく口にするが、山に敬意を払わず来る連中には本心、登らないで欲しいと思っている。また遭難しても自業自得の連中が多い。もちろん命の問題だから山岳救助隊や地元の有志は救助に行くが、そもそも自分の命を粗末にしているのは山に入った本人だ。
昨今富士山では、海外登山者が無法とも言える登山をしていて問題になっているが、日本人に多いのが事実だ。


昔、私の知り合いで、50歳を過ぎてから山岳ガイドを目指していた人物がいたが、山岳ガイドになるには登った山の数や場所の蓄積が必要で場合によっては十年単位を要する事をその人物は知らなかった。
また彼は山に入る際、昼前頃に入って午後登頂をするのだが、山登りを知っている人なら絶対にやらない行為だ。
そういう人間が登山ガイドを目指すというのも驚くべき無知さだが、幸いな事に登山歴がなさ過ぎてガイドを目指すのが事実上困難と理解し、その目標は諦めたようだ。

何を言いたいかと言えば、年齢を重ねている者が無知過ぎて、配慮が無いことは結構世間の迷惑になる可能性があるという事だ。
紅葉の件、歌の件、登山の件、全てが繋がっている。

2018年7月豪雨後に起こった様々な事についてこういうブログ記事があった。

「自然災害でもすぐに逃げない老害たちのせいで人災が拡大する大迷惑な現実」

http://blogos.com/article/312704/

この記事はちょっと書き方が過激なのだが、そういう事実が散見されたことは推測に難くない。

私の高齢の親の思考回路と突き合わせても、高齢者の判断力や客観性の欠如は著しい。

ちょっと視点を変えよう。


私にだって「俺(私)ルール」はあるし、高齢になって判断力が鈍るだろう。


ルールについて言えば、ルールは社会の中で大多数に通用するもの、しないもの、個人的に留めておいた方が良いものなど、様々なバリエーションの引き出しの中にある。
そうした個々の価値観のバランスの中で社会は中立を保っている。


しかし「俺(私)ルール」の権化は、周辺環境とは関係なく、自分の視点と生理でルールの適用を
社会に求める単純でワガママな連中だ。


桑田さんのライブに行った女性が、隣の人がうるさいから歌うのを控えてくれという事を無視するオヤジや、
21歳の学生がキョトンとするような行為をしていて、問題意識を持たない高齢者はまさに「幼稚な連中」と言える。


幼稚な連中の共通点は、客観的な意見や要望に全く耳を貸さないのだ。


こうした連中が自分たちの行為行動を「普通」だと思っているとするならば、
自分の人生をドブに捨ててきたんだと思った方が良いだろう。
つまり、人間として成長していないと言っても過言ではないから「幼稚な連中」だと言えるのだ。


こういう連中の発生は単に確率論的な存在なのだろうか?


先ごろ、天下の公道の一部を私道と言い張って通行妨害をして再逮捕された高齢者がいたが、
こうした連中に共通するのは客観性の欠如だろう。


つまり「俺(私)ルール」が全ての価値観の中心という事だ。そしてその根拠は幼稚だ。


ライブで大声で歌うバカオヤジも大学生に呆れられる高齢者も
執行猶予中でも自分の誤った信念を変えない高齢者も、
客観性の欠片もない連中だ。
全くもって幼稚としか言えない。

また災害が迫っていて自分だけは大丈夫と非難しない事が起こす「公共への被害」を想像できない理由は私にはちょっと理解出来ない。
申し訳ない言い方だが、教育レベルの問題だと思わざるを得ない。
大人になると学校のようにあからさまな教育レベルの層を見る事がない。
しかしこうした場合にそれじれの教育レベルが浮き彫りになる。


図体のデカい大人が幼児なみの理屈で天下にのさばっているのだから迷惑千万になるのも当然と言えよう。

しかしこういう連中は確率的な存在というよりも普遍的にいると言っていいだろう。


私だって気を付けないとそうなる可能性がない訳じゃない。


反面教師にすればこういう連中の行為の醜さが自分の人生観と真逆であると分かる利点もある。


だから私も律して気を付けようと思う次第だ。
自分がここに書いてある人間にならないために・・・。







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ホーキング博士にちょっと物申す! [独り言]

ホーキング博士が憂いている。


人類の滅亡と地球の消滅だ。


スティーヴン・ホーキング博士、地球は600年以内に燃える火の玉? だから移住計画を進めるべき!
http://www.huffingtonpost.jp/aol-news/hawking-warning_a_23272692/?ncid=fcbklnkjphpmg00000001


私が高名なホーキング博士に意見をするのもどうかと思うが、実は私は彼に対して全く反対の意見を持っている。

ホーキング氏はじめ、惑星移住計画を考えている学者の殆どが言っているのは、このまま人口が増え、温暖化が進めば人類が滅亡の危機を迎え、人類存続のためには他の惑星への移住が必要だという点だ。
そして移住先を人類が住める環境に整えれば人類(の一部)が生存を引き継げるというものだ。


彼らの発想の今回には「人類は生存し継承されるべき」というものだ。
人類という生物はいつからこのように偉くなったのだろうか?_

そもそも地球環境において人類が住みにくくなっている原因を作っているのは我々人類なのだ。
その人類が自分たちの行いの果てに地球が住みにくいから移住するという発想は明らかな矛盾をはらんでいる。
つまり他惑星に移住するという発想は、好き勝手やった末に地球を使い捨てにするという事だ。
そして我々が他惑星で地球のような環境を作れると信じている。


この発想、幾ら有名な科学者と言えどちょっと自然をナメてないか?


私は地球に人類が住めなくなる環境になり人類が絶える事があるとすれば自業自得だと思っている。
その果てに人類が滅亡もしくは絶滅に近い状態になっても、西洋の宗教的に言えば神の意思だということだ。
現在の我々には地球環境に大きな影響を及ぼさない様に生存する選択肢が数多くある。


しかし一部の人間がそれに従わないだけでこうした選択肢は軒並み破たんし効果を失う。
その結果多くが災難に巻き込まれるだろうが、それも人類の選択なのだと思う。
私は運命論者ではないが、悪貨は良貨を駆逐するの論のごとき、地球環境はそうした連中によって破壊され、
多くはそれに巻き込まれると思っている。


だから私は人類にとって地球ほどの環境を与えられいるのに、その母なる地球を守れないとしたら、
その因果応報は甘んじて受けるべきだと思っている。
言い方を変えれば、地球は我々人類のやったことに自然の力で答えを出すだろうということだ。
先にも言及したが、我々にはまだ選択の余地がある。
選択するかしないかを我々は決める事が出来るのだ、今なら。



なお、仮に人類の行いとは関係ない事象で人類の存亡の危機に瀕していても、私の考え方は変わらない。
恐竜が絶滅したように我々は絶滅するだけなのだ。

他惑星移住についてちょっとだけコメントさせて頂きたく思う。
科学者でもない私が言うのものなんだが、
結果的に他惑星移住は成功しないと思っている。


何故そう思うかと言えば、人類は地球で生まれ死ぬように設計されていると思うからだ。
そもそも人類は100年という単位を他の宇宙環境で生きるようにはデザインされていないと思う。
何故なら、我々が今獲得している緻密な体は、何十億年という時間と環境を生き延びて進化してきたからだ。
その設計にない環境に順応するとすれば、同じ時間を必要とするに違いないと思うのは科学者でなくても分かりそうだろう。


もしホーキング氏のように人類や地球の行く末を心配するのなら、まず現在の人類の在り様を心配すべきだろう。
しかしそもそも人類とはそういう愚かな動物なのかもしれない。


破たんを知っていても目先の欲を抑えられないという愚かさだ。

「欲」。結局人類は、自らの欲を制御できず自滅する生き物なのかもしれない。
そうであれば移住もヘッタクレモないだろう。



ホーキング博士、どうでしょうか?





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出川哲郎氏の気遣い ~番組を俯瞰した出演者という立ち位置 [独り言]


ここ数年、最も嫌いなタレントナンバーワンだった出川哲郎氏の高感度が上がっている。
テレビ東京のゴールデンで放送中の「充電させてもらえませんか?」は、彼のキャリアの中でも出世番組の1つになるだろうし、
遅咲きのスターになりそうな感じすらある。
特に「充電させてもらえませんか?」を見ていると気が付く事がある。
それは、本番中の出川氏がディレクターや出演者に色々な意見や指示をしているシーンが頻繁に出てくることだ。
例えばディレクター氏のバイクの充電が切れた際、ディレクター氏が前走する出川氏にその事を伝えないまま撮影が進行し、あとで充電させてもらうことになった宿屋の風呂場で
「アレはちゃんと言ってくれないと(進行上)困んだよ」とダメ出しするシーンがあったり、
出演者が充電切れのバイクを持ち込んだ先が喫茶店だったのだが、出川氏はその直前も同じ様な店だったので、
流れ的には変えて欲しかったなあ・・とつぶやりたり、とこの手の発言が枚挙暇がない。


彼のそうした言葉を聞いていると一貫した考え方がある。
それはいかに番組を面白く構成し、見せ場を作れるか?という番組職人にも似たものなのだ。

同じテレビ東京のとある番組で、彼の後輩芸人に順位をつけるという番組があったが、
順位付けの際に彼がポイントとしていたのは、個人的な性格や芸人個人としての面白さだけではなく、
番組内での芸人の立ち居振る舞いの技量を中心に見ていた点だった。


特に彼は他の芸人が個人的興味の範囲でしかリアクションを取らない事や諦めてしまうことに対しては
厳しい評価をし、全て受け止め全て処理するくらいの気持ちで臨まない芸人への評価が低くしていた。

「充電させてもらえませんか?」のように素人を相手にするドキュメンタリー風の番組は、
ともすると面白い素材に出会わないまま収録が終わってしまう事がある。
そういう匂いがする時でも出川氏は事件を作り出しても見せ場を作ろうとして頭をフル回転している様子が伺える。


ヘンな見た目の人や面白い反応をする人、在り得ないような環境、そういう尖ったもの、面倒臭い感じのするものを一般に日常から自らのカンで拾い出し料理する技術は、笑福亭鶴瓶氏にも似ているが全く違うアプローチを取って成立させている点で面白い。


そう言えば、出川氏の撮影現場でムゾウムゾウに集まってサインを求められ、
写真撮影を願う一般人への神対応は伝説的域にいるが、
笑福亭鶴瓶氏も全く同じような神対応をすることで知られている。


実際、撮影現場でこうした対応をするのは面倒で時間を取られエネルギーのいることなのだが、
彼らは自分たちが勝手に乗り込んで撮影をしているのだから
その位は当たり前だと言い手を抜く事なく対応しているというから恐れ入る。
実際、番組当初はスタッフが止めに入ろうとしたが、出川氏はそれを制したという。

話を元に戻すが、出川氏は出演者でありながら、ディレクターよりも高い目線で番組を俯瞰している点が興味深いのだ。


数日の及ぶロケの中で、ここが使えそう、これだと尺を作るのに不十分、構成に抑揚が無くなっているかもしれない・・など本来は出演者が心配しなくてもいい部分まで拾って処理する辺りが彼のベテランとしての価値であろう。


かつて島田紳助氏が、司会側としては出演者欄に出川の名前があるだけで「何とかなる」と思わしてくれる芸人であり、ホームランや長打は打てないけど、内野安打は打ってくれる。打てない状況でも次につながるように攻撃をしてくれる。
彼に振る事で番組のテンションを上げてくれると、話したいたという。
また明石家さんま氏はタレント志望の女性が出川クラスの2流タレントになれれば満足と言う発言に『出川は1流や!』と一喝した事をみても、出川氏のお笑い界での評価は高いと見てよい。


出川氏が「次につながるように攻撃をしてくれる」という見方をされているように、
彼が番組全体を俯瞰して自分の役割を常に考えて出演しているからだろう。
そのため他の出演者が手を抜くのは許さないマジメさもあるだろうと思われる。
実際、かなり頑固な面があるのは知られているが、職人気質の表れだろうと思われる。


いずれにしても、出川氏の今後の活躍には目が離せない。

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山下達郎様 ライブで大声で歌う客に苦言に感じる客の佇まいとは? [独り言]

私が毎週拝聴しているTOKYO FMの山下達郎様のサンデーソングブック。
ここ最近達郎さんのコメントがネットニュースに連続して取り上げられている。


2017/9/17放送:
山下達郎様 ライブで大声で歌う客に苦言「あなたの歌を聞きに来ているのではない」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170918-00000094-spnannex-ent



記事を読むと分かるように、金沢のリスナーからのハガキに答えたものだ。
ライブで大声で歌う客は邪魔なのか?という問いだが、達郎さんは「邪魔です」と
明快に回答。
そして「一番迷惑。あなたの歌を聞きに来ているのではないのです」と付け加えた。


私も全く同感だ。
本記事がネットに上がると殆どは同意見の反応だったが、
中には「楽しみ方は人それぞれだ」などの少数意見があったのも事実だ。


意見は色々でいいのだが、こういうケースに遭遇してご自身が会場で
うるさいと思った事が無かったのかな?ってシンプルに思いました。


誤解無きなのだが、ポイントは「大声で歌う」であって「歌う」ではないのだ。
私だってライブ中に歌います。でも余程の事以外では声は出しません。
通常は口パクです。エアーシングをするだけです。
声を出して歌うのは、ミュージシャンが観客に向ってに歌え!って指示する時だけにしております。


音に素人の方には敢えて言っておきたいが、音には直進性が強くあります。
従ってライブ会場で「大声で歌う」「大声で喋る」と前方に座っている人たちが一番の被害を受けるのです。
また横に居る人でも、座席が左右寄りにある場合、ステージに向ってやや斜めを向くために、
左右の人の歌声が片側の耳だけから良く聞こえる訳です。
後ろと左右から歌われたらPAからの音ですらキチンと聞ける環境になる訳がありません。
また、大抵こうした連中は例外なく音痴か歌が下手ですし、他の人が全く歌っていないのに歌うKYな事が多いのです。
こうなればライブの質がどんなによくてもライブがズタズタになるのは理解できるでしょう。


達郎さんもおっしゃっているように、「一番迷惑。あなたの歌を聞きに来ているのではないのです」に
色々な鑑賞に対する価値観を交えて論じようとする人がいます。
例えば海外だと相当ワイルドな客が多いのも事実です。歌うだけでなく肩車をしたり、旗振ったり、踊ったり、
ドラッグしてたりと、相当迷惑に思える環境で見ているのです。
まあ土地土地に色々な価値観はあるだろうと思うのだが、やっぱり現地でも迷惑だと思っている客はいるだろうと思います。
また日本人の客の一人としてシンプルに言えば、高い金と時間を使って周辺にいる下手くそな歌を聴かされるのは
コンサートへの来場の価値想定には入っていないのです。
何故コンサートに来場するのかと言えば、金を払うだけの価値をもったミュージシャンたちの演奏や歌を聴くためなので、客の歌を聴くためではないのです。
演奏側も客に歌わせる部分があればそういう設定をしており、それ以外での客の歌はノイズ以外の何物でもありません。


では個々人が楽しむために歌ったり踊ったりハシャイだりするのはいけない行為なのか?


これを有体に言えば、「客の佇まい」の問題だろうと思います。
歌舞伎だと、見栄を切るような瞬間に客から声が飛びますが、あれは誰がやって良い訳じゃなくて、
「客の佇まい」としてやれる客がやる訳です。
舞台が客を育て、客が演者を育てる、その中に双方の佇まいが生まれる訳です。

つまり「客の佇まい」は、会場の環境やアーティストの個性が常識的に許す範囲を周囲の状況を鑑みて
個々人が決める他はないという点と、自分の行為が他人や会場に及ぼす影響を考えて行うって事になると思います。
そういう意味で知的行為の集積がないと難しい部分だろうと思います。
ただ、金沢から達郎さんにハガキを送ってきた人のように、大声で歌う行為が迷惑なのか?を素直に問いかける人もいるので実にヤヤコシイ訳です。
また金を払えば何でもあり!みたいな下品な輩が集団で来るようなライブになると、客の佇まいなんて無くなり、普通に見たい人には悲劇になる訳です。
野外ライブでビールをかっ喰らって無関係に仲間内だけで大声だして騒いでいる輩を見た事があるでしょう。

あれです。



ポールマッカートニーが来日した際、私は一度武道館で見ましたが、残念なほど観客が歌うため、彼の演奏や声を聴くのが非常に困難で不満の残るライブとなりました。
また彼のドームでのライブでは、アリーナ席で周囲の迷惑を顧みずはしゃぐグループがトラブルになっていたり、ライブを見ないで写真ばかり取って写真を眺めている意味不明な人もおりました。
ipadの画面が明るかったので、演奏中は止めるように言いましたが、こういうのが平気な輩が多いのも事実です。
また、武道館でクラプトンを見ている時にオヤジとクラプトンなんて全く興味の無さそうな若い女が隣に座ったが、
演奏中、オヤジが女に自慢の解説をしているので、演奏中に話をするのは止めてくれと言うと、数曲後には席を立ち
帰って行きました。一体何しに来たのやら?です。
男女関わらず多いのが、演奏中に何やらずっと話をしている人たちです。
家でCDを聴きながら話をしているような感覚なのでしょうが、この手合いに後ろに座られると凄く邪魔です。

当然だがPAの音が大きいからお互いに大きな声で話す訳です。
前に居る人にとっては凄く邪魔なノイズです。せめて演奏終わってからにして欲しい。
ロックコンサートはPAの音も大きいので、多少の声や歌なら気にならないと思われがちですが、
実はこうした音は演奏に含まれないものですから非常に気になるのです。



「客の佇まい」には明文化されたルールはありません。
個々の主観的価値だと言えばそれまでです。
また日本と海外では違います。
それでも自分の行為が他人に及ぼす影響くらいは考えが及ぶでしょう。


大声で歌いたければカラオケで歌えばいいし、語りたければ終わったあと飲み屋で死ぬまで語ればいい。
踊りたければ別の広い場所で踊ればいいだけです。
ロック系のライブをクラシックコンサートのように静寂の中で聴けとは申しませんが、
演奏の呼吸とは全く脈絡のない客の行動は慎んで欲しいというのが私の気持ちです。


日ごろから達郎さんは「ライブは観客と演者が作るもの」と言っておられますが、
客の空気は非常に演者に影響するものだし、「客の佇まい」によって自分の感動にも差が出てくることは多いです。


そういう意味で自分も含めて「客の佇まい」には配慮したいと思う次第なのです。









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若いバンドマンたちが知るべきライブハウスのビジネスモデル [独り言]

若いバンドマンが知るべきライブハウスのビジネスモデル



いきなり話がタイトルとかけ離れた感じになるのをご容赦願いたい。

社会に出ると意外と色々な事を教えてもらえない。大抵の場合、オンザジョブトレーニンング(通称オンジョブ/OJとも言う)、つまり実地で学ぶというのが世の常だ。
人生設計の書き方も教えてくれない。大抵は自分で書き方を開発するしかないのだ。
そのために自分で勉強するクセを付けないと人生がまるまる無駄になる事だってある。
知っていれば避けられた、止められた、もしくは他の方法を取ったなんて事に出くわすからだ。

ミュージシャンには悪いが音楽家を自称する多くの人たちは「ビジネス」に疎い。「ビジネス」とは何かと言えば、金儲けだ。
もちろん音楽という才能に秀でているのがミュージシャンであり、その分野の達人だからサラリーマンのようにビジネスに詳しくなるのが良いかどうかは人の価値観によるかもしれないが、社会で生きていると結局最後は金の問題になるのは音楽を生業にする業種だって同じだ。


ミュージシャンにとってもアーティストと言われる人にとっても現実の生活を維持するためには、自分の音楽や芸術的作品をマネタイズ(金に変換するという意味)しなければならない。
それが世の現実だ。
芸術と金の話は相反しがちで嫌悪をする向きもあるが、現実はそうではない。
だからその分野のビジネスを知っている方が良い。

企業の経営管理部門ほどの財務知識がなくても、音楽ビジネスの基礎や構造を学ぶのはミュージシャンにとってさほど難しくない。(一部例外が居る事は言っておくが・・)
何故なら彼らは毎日それを「実践」しているからだ。
従ってミュージシャンが音楽ビジネスの基本構造を知るのは人生において無駄になる事は絶対にない。

ポール・マッカートニーもミック・ジャガーもデビュー当時はビジネス構造を知らないために搾取されたが、その後知恵を付け、音楽ビジネスのど真ん中にいる。
ストーンズエンタープライズなんて言われ方をしているのはミックがミュージックビジネスに敏感だったからだし、ポールが1200億円ともいわれる資産形成が可能だったのはそうした知識を得たからだ。
だから世界的に見ても、ミュージシャンだからビジネスに疎くて良いんだと考えるのは愚か者と言っていいだろう。少なくともビジネスに疎いミュージシャンは適切な環境で生き残れず、自分の活動を理想的に保てないと言い切れる。

さて音楽ビジネスのの入り口とも言えるのはライブハウスのビジネスモデルだ。何故か?

ロックにしても何にしてもバンドや個人活動をして音楽の世界で一旗揚げようって人達は、ある時期ライブハウスのお世話になる事が多い。レコード会社のようなメジャーなステージに行こうと思ったら、大抵の場合ライブハウスなどで一般に自分たちの音楽を生で訴求するしかない。現代ではYOU TUBEという方法もあるが、少なくとも未だにライブハウスはそれなりの役割を担っているだろう。
またライブハウスを使わないにしても、他人に自分の生のパフォーマンスを見せようと思ったら、それなりの施設を必要とする。

東京都内のライブハウス数は、以下の情報サイトによれば300軒近くあるようだ。




ライブハウスで主催イベントをやった人なら金銭的な部分で疑問を持つような局面に出会うだろう。
特にライブハウスを利用する際に必ず経験するのが「チケットノルマ」という制度だ。
「チケットノルマ」とは、ライブハウスを利用して主催興行を行う主催側が
ライブハウス側に対して「最低売上保証」をするシステムだ。

「チケットノルマ」には様々な見方や考え方があるが、このシステムをライブハウス側の視点で言い換えると「ルームレンタル」の延長のようなビジネスと変わらないだろう。
つまり主催側からすれば、「最低売上保証額」を払ってライブハウスの空間を借りるという事になる。

ただし、「ルームレンタル」と若干違うのは、「ルームレンタル」は部屋貸しだけのビジネスだが、
ライブハウスには、部屋貸しに加えて音響等の設備付帯と人的・環境的支援がある点だ。
よって主催側はライブハウス側から空間と機材と人を借りて興行をするという事になる。
ライブハウス側はその対価として「最低売上保証(会場レンタル+付帯費)」を求めるのだ。

このライブハウスのビジネスの利点の1つには、借り手、つまり主催側が連れて来た客から飲食費等で追加の売上を作れる点だ。
更に主催側から追加で金を取れる方式も採用している。
これが「チャージバック」だ。
主催側との力関係にも依存するのだが、主催側に100%チャージバックしない限り、ライブハウス側は主催側から印税のように追加の金を取れる仕組みを持っている。

ライブハウスのビジネスのポイントの整理 ①:

(1) ライブハウスのビジネスは、企画者の支払う「最低売上保証=チケットノルマ」によって家賃、設備費、人件費の回収を確実にしている。
(2) ライブハウスは自ら企画をしなくても主催側が企画し連れてくる客からの飲食費とチャージバックによって追加の売上を作る事が出来る。

つまり、ライブハウスのビジネスモデルは、外部公演企画者に対して「ルームレンタル+音響照明機器とスタッフの貸出+飲食環境」を”パッケージ”で提供する「会場レンタル・ビジネス」と言え、また外部の企画によって集められた客から追加の収入を得られるように「飲食が付加」させてビジネス化しているのだ。

非常に冷たい言い方をすれば、ライブハウスは他人が企画し、集客するイベントに「場」を貸す事でそれ以上の売上を追加で行なえる効果的な商売しているということだ。
なかなか頭が良いと言える。


よって主催側(もしくは出演者)は、ライブハウスを使う代償として最低限のルームレンタル代を払い、企画し集客し、場合によっては追加で金を取られた上で興行をするという事になる。
ライブハウス側は、興行そのものに対するリスクは全くない。(ライブハウスが主催興行をやる場合は別)。
何故ならば主催者が1日の利用における最低保証をしてくれているからだ。


仮にリスクがあるとすれば2つのケースで、1つは集客が悪すぎて飲食費とチャージバックの売上が思ったほどではないという場合と、誰も借りてくれないという場合だ。
特にライブハウス側は、ライブが開催できるための最低限度のシステムを維持管理し、そのためのスタッフも雇用しており、固定費がかかっている。固定費は毎日かかるため経営的には売上と償却を必要とする。

従ってライブハウス側にとっては日々の最低限度の売上保証をしてくれる主催側が「借りてくれない事」と「企画が悪くて集客が想像以上に悪い事による飲食売上の低下」の2つのポイントが経営上の主要リスクになる。
よって、ライブハウスにとっての一番良い客は、ライブハウスを一杯にし、飲食やチケット代からの追加収入を増やしてくれる主催者ということになる。


もし主催側が設備の無い場所でライブをやろうとおもったら、場所代に加えてPAや照明をレンタルしオペレーターも必要になる。また別途舞台設置も必要となるかもしれない。また遮音設備も必要になるので、会場もそれに相当した場所となるだろうからかなりの手間暇と金がかかりそうだ。
そういう意味で、ライブハウスというのはこうしたイベントを行う場所としてオールインワンで使えるため利用者側からすれば「手ごろ」である面はある。

ちょっとしたイベント等を行いたい主催者側がライブハウスを利用するメリットは、会場設営の手間暇やリスクを一切合切ライブハウスが引き受けてくれた上で、ある程度手ごろな価格でパッケージ化して貸し出してくれ、そこに飲食が出来る環境を整えている点だろう。
主催側や出演者は、ライブハウスを借りた興行の方が別の場所を借りて機材を調達するよりも経済的効率が良いかどうかが鍵となるが、結局ライブハウスの方が利便性が高いのが現実だ。


さて、主催側のビジネス状態を検証してみよう。

例えば満員になっても100名程度のライブハウス会場でチケット代3500円でライブイベントを開催した場合を考えてみよう。
主催側のノルマ60枚とし、61枚目からチャージバック50%と仮定しよう。ドリンクチャージは500円。
出演バンドは3バンド。各バンドのノルマは20枚(7万円)とする。


60枚売れて21.0万円だ。さらに来客者からの初期(入場時)ドリンク代で追加の3.0万円を売上げる。この時点で合計24万円となり、これは全てライブハウスの懐に入る。
仮に最終的に100枚売れてチャージバック対象が40枚で50%バックと仮定すれば、主催側には70,000円(3,500円×20/40枚)が帰ってくる。
主催者が1円も取らずバンドに全てを還元した場合、1バンド辺りの分配は23,333円だ。リハーサル代、移動交通費、生活費まで考えたら手残りは僅かだ。主催者だって生活があるだろうからこれでは主催者は成り立たない。つまり1晩7万円を関係者で分けるという感じだ。仮にチャージバックが100%で14万円であっても4者での平均分配額は3万5千円程度だ。

バンドの場合、1名辺りの手残りは人数で割った数となる。主催者も複数名いれば同様だ。
これで景気良く打ち上げ何ぞやったら明らかに赤字になるだろう。
でも殆どのアマチュアミュージシャンやモノ分かりの悪いミュージシャンたちは景気の良く打上げをやって赤字にしてしまう。ライブハウスにして主催者や出演者は非日常的行為だと思いがちだが本来はそうではない。
この現象だけを評価すれば、この日この人達は自腹でハデな宴会をやるために膨大な時間とエネルギーを使ったという言い方にもなる訳だ。
心当たりのある人は良く自分たちのやっていることを再度評価しなおした方が良いと思う。
だから、自主興行のライブハウスでハデな打ち上げをやっている連中は、ビジネス構造を全く理解していない。まあ、楽しくやりたいだけならいいだろうが、生活がかかっているならタダのバカである。


さて、上記の場合でチャージバック50%の場合、ライブハウスには追加のチケット代7万円とドリンクチャージで2.0万円が入るので、最終的にはこの夜の売上が33万円となる。
もちろんここに記載したのは、あくまでも仮定の数値だが、実態はこれに近い。
見方を変えると、主催者は33万円を払って会場と設備、スタッフをレンタルした事になる。
これが安いのか高いのかは主催者の企画と集客に依存する。

こうして俯瞰すると主催側にとって集客100名程度だと、とてもビジネスにはなり難いのがお分かりだろう。
ある程度のビジネスにしたければ入場料金を1万円程度にしなければならないが、そんな高いチケットを取れる公演ならそもそもライブハウスでやるはずもないので悩ましい。
逆にノルマを達成出来なければ主催側やバンドはライブハウスに対して保証額に対する補てん金を支払う羽目になる。
そうなると赤字興行だ。実際、ライブハウスで主催興行を行う人たちには、こうしたケースが多いと思われる。


そもそもライブハウスのビジネスモデルは、主催側には圧倒的に不利に出来ている。
理由は極めて簡単だ。
100名~200名程度のライブ興行というのは単純に主催側にとって非常に効率が悪いのだ。
正直言うとこの程度のキャパでしか出来ないバンド、歌手、イベントはそもそも興行を「ビジネスとして考えてはいけない」のだ。言い方が辛辣だが事実だ。

言い方を変えるなら、この程度のキャパで本気でビジネスをしたいなら、ライブハウスの規模なんかではイベントをやらないか、ライブハウス側から出演の依頼を受けて「ギャラ受け」で演奏等が出来る人間に限られるという事だ。そうでもしない限り出演者や主催側がライブハウスに御して「利」を取る事は難しいという訳だ。
一般のライブハウス興行を企画する多くの人たちは、このポイントを殆ど理解していない。

ライブハウスのビジネスのポイントの整理 ②:


(1)ライブハウス興行は、主催者にとって非常に効率性が悪い。
(2)興行を成立させるポイントは集客数だが、ライブハウスは集客上限が低いため非効率になる。



通常ライブをするためにはアレンジ、リハ、ポスター・チラシ制作、楽器移動等の事前の手間がかかる。
こうした固定経費や手間(手間も金銭に換算できるものです)を確実に回収するためには、集客数を多くする以外にはチケット代を上げるか原価率(経費率)を下げる方法がない。
事業をやっている人なら当たり前の公式だが、「売上-原価=売上総利益(粗利/限界利益ともいう)」で表される。
売上総利益の率が高くないと最終的な利益(営業利益、経常利益)は高くならない。これを言い換えれば、売上を高くして原価を下げるか、小さい売上なら原価をシビアに下げる必要があるという訳だ。しかしライブハウスの興行はこの原価を下げるのが非常に困難だ。

こうしてみれば、100人の客に対してやるより1000人の方がビジネス的に良いに決まっているのは素人の人でも簡単に理解出来るだろう。
だから一般的な意味で、100~200人程度のキャパのライブをする際は、出演者や関係者が持ち出しをしてでも宣伝的な意味合いとしてイベントを決めるか、もしくは金銭的にはブレークイーブンにして、自分の手間だけが持ち出しになるという程度にするのが適当な在り方だろう。自分の手間だけが持ち出しになるという事はボランティアでありビジネスとして成立しない。(何故からボランティアでは自分の食い扶持が稼げないからだ)

よく新人のミュージシャンで、アルバムを出すとライブハウスツアーでもいいからやらせて欲しいと望む人がいるのだが、アルバムを売るために無理してライブハウスツアーなんかに行けばビジネス上は失敗の可能性が高くなる。昔なら宣伝行為と割り切ってやった事はあるが、効果が表れるかどうかは不明だ。(効果がある場合には時間がかかる)

もちろんライブハウスツアーでも総動員数が1万人とか2万人で利益を出せる見込みがあり、加えてCDやグッズを売って経費を回収した上で利益を出せる組み合わせが可能だというならやった方がいいだろうが、なかなかこういう組み合わせを見た経験がない。それほどライブハウスツアーは事業になりにくい。

またアマチュアのミュージシャンでライブハウスツアーを経験した人も多いだろうが、チケットバックで移動宿泊費すら賄えない人が多いと思う。これは当然の事で、前述したが、ライブハウスに招聘されているならともかく、持ち込み企画の場合、ビジネスモデル上そうならざるを得ないのだ。

私の経験的な感覚値で言えば、興業でビジネスラインに乗せるためには、出演者1名辺りの平均集客が400名を超えないとやる意味がない。チケット単価は最低でも4,000円は欲しい。
4名バンドなら1,600名だ。これでも売上640万円程度だ。会場費、イベンター制作手数料、チケット手数料、PA、照明費、舞台監督、リハーサル、演出美術、アルバイトなどの経費をこれから差し引けば、出演者への適切な出演料や事務所スタッフの人件費も出るかどうかって位だ。

従って上記辺りがビジネスラインでの最低限度と言っていいだろう。
つまりこれ以下は興行ビジネスとしては余り意味のない行為という事だ。
もう少しビジネス的な余裕を考えるなら4名バンドで1公演の売上は最低で800万円。これくらいの規模がないと出演者にも主催者にもキャッシュが貯まらない。

ライブ興行が規模に依存するビジネスである理由は、客が100人でも1,000人でも5,000人でも基本のやるべき仕事総量が変わらないためだ。
キャパが大きくなるとセットを組んだり映像を使ったりして演出経費が多くなり、当然のように手間もかかるのだが、根本的にこなす業務は全く同じだ。
セットリストの決定、アレンジ作業、リハーサル、会場図面とセットの在り方、照明、音響、舞台設営、楽器移動と組み立て、マーチャンダイズへの対応(企画、制作、検品、管理等)、チケット発券準備と発券、当日の会場の対応、メンバーケアー、衣装、化粧、弁当の手配、宣伝対応、打上げの準備等等・・・。
上記を見ただけでも経験者には「あるある」だろうと思う。
従ってキャパが少ない主催イベントだと手間の割に売り上げ効果が上がらず原価率が高くなり効率が悪いのだ。


さて、前述したようにライブハウスが集客の見込めそうな出演者(ミュージシャン)に依頼して出演してもらうような形以外は、ライブハウスの出演によって出演者がキチンとしたギャラや経費を確保するのは難しい。
地方のライブハウスもしくはカフェの延長のような場所に呼ばれれば、客が20~50名程度なんてザラである。

実際もっと少ない時の方が普通かもしれない。
地方のカフェやライブハウス興行において、一般的な意味合いで1名の客からチケット代で5,000円を取るのは至難の業だ。
仮に2名ユニットのミュージシャンが、4,000円のチケット代で50名の客を呼ぶと売上が20.0万円。
飲食の客単価が2,000円で10.0万円だとしよう。
またここのカフェのオーナーが良い人で、チケット代の70%を出演者に配分したと仮定しましょう。
店には16万円が落ち、出演者には14.0万円となり、メンバー1人当り7.0万円弱となる。

1日にしたら中々いいじゃないか?と思うだろう。
しかしこれには普通交通費、宿泊代(業界ではアゴアシ代という)等の経費が含まれる。ひょっとしたら主催者が良い人で食事を奢ってくれるかもしれないが、それはそれだろう。

アゴアシを別途支払ってくれる場合は、主催側がそのアーティストに惚れ込んでいて、ライブハウス側が名誉のためやオーナーの気心で損を承知でやる場合ような場合だけだろう。

この場合はスポンサーに近い興行になるからだが、年中そんなイベントに呼ばれるはずもない。
地方に移動する際は列車、車などになるが、交通費と宿泊費の蓄積は以外とバカにならない。
売れないバンドが全国のライブハウスツアーをする際に、ハイエースを自分たちで運転して廻るなんていうのを経験した人もいるだろうが、そうでもしないと単位メンバー辺りの固定費を下げられないからこうせざるを得ないのだ。

また、この2名ユニットにマネージャーがいたら、その人物の人件費等もギャラから配分されることになる。
だからこの程度の活動をする人はマネージャーなどは雇わず自分たちでやった方が良いということになるし、マネージャーなんて雇っている場合じゃないのだ。
仮にライブハウスツアーにワザワザマネージャーを雇うバンドやミュージシャンが居たら、ちょっとそのやり方は考えた方がいいという訳だ。

さてこうしたツアー仕事を年に100本やったとしても1名辺りが年間で1,000万円を売り上げるのはかなり困難なのはお分かりだろう。
上記のケースでも7万円×100=700万円なのだ。
加えてバンドで地方のライブをやれば、メンバーが多いから各個人への分配が小さくなる。
従ってライブハウスを拠点として活動するというのは興行主催側や出演者側のビジネス面で言うと効率が非常に悪く実入りも限られてしまうのだ。

理由は簡単で、総動員数が少ないからだ。

昨今、キャリアの長いミュージシャンでもライブハウスツアーをしている様子がfacebookで散見されるが、他に柱となるような売上のあるミュージシャン、例えば全国50箇所のホールツアーを満員に出来るようなミュージシャンのバック演奏をやった上にこうしたライブハウスツアーでちょっと稼ぐというモデルは良いだろうが、ライブハウスツアーが柱になる場合は、経費を十分に回収できるようなギャラ受けの場合以外は旨みは少ないだろう。

ライブハウスが新人発掘の場の役割を担っており、インキュベーション(孵化)を行っているというのは間違いないし、ライブハウスのオーナーが目をつけたアマチュアに身銭を切るような形で場を提供するケースがあることも忘れてはならない。
実際、1960年後期~1980年代にかけてはそういうケースが多く、素晴らしいミュージシャンを輩出した事実がある。
それでもライブハウス側もビジネスをやっていくために、スポンサー的な貢献は一定の限度があるだろう。
小子化が進む中で、IT業界が眩しい時代に、斜陽産業の音楽業界でミュージシャンを仕事とする事そのものに魅力を感じる若者がこれから更に増えて行くとはとても思えない。

昨今は「ヒットの崩壊」という本で、音楽ビジネスモデルが変わり、ライブ主流であればミュージシャンは結構食えるんだというような主張も散見されるが、時代を問わず、才能で生き残れる人は、全体からすれば僅かな人たちで、それらに焦点を当ててイケテルというのは、木を見て森を見ずだろう。

我々の時代には無かったユーチューバーなんていう職業も出現し、それに魅力を感じる子供たちが居る時代だ。
そういう観点を含めて中長期で俯瞰すると音楽を目指す人たちやライブハウスビジネスには厳しい時代が来るだろうと推測される。



結論:


ミュージシャンとしてライブハウスに関わるなら、ライブハウス側から呼ばれて出演出来るようなミュージシャンや演者以外がビジネスをするのは殆ど無理だ。
結局の所、アマチュアの人たちは、殆ど持ち出しか、良くてもブレークイーブンを前提にイベントの開催や出演をする事になるのを覚悟しておくべきだろう。それでも音楽でメシを食うための将来投資と割り切ればそれはそれだと思う。

また、ライブハウス位の規模のイベントで立派な打ち上げをやっている場合ではない。別にライブハウスのイベントを卑下する意図はさらさらないが、自分たちの手残りを霧散させるような打上げはビジネスの規模からしてもやり過ぎだろう。会社員なんて数千万円、数億円の事業を達成するたびに打上げなんてやらない。

特に出演者が周辺の女辺りに声をかけて良い顔をしたいために他人に奢っている暇があったら、リハーサル代に使って技能を磨くのが先だろう。
昔に限らずこの手の輩は今でもいるのだが、少し冷静に金勘定をするべきだろうと思う。
(関係者全員が宵越しの金は持たないという人たちなら別だが・・・)

ライブハウスの主催イベントは、会社の試算表的に言うと、かなり良い場合でも営業利益はイーブンか薄利で、経常利益では薄利もしくはマイナスっていうのが現実だ。
これをやり続けられる人は、他にビジネスになる案件を持っていて、こうしたケースは新しい才能への投資と割り切って意図的にインキュベーションのためにやっている人か、金勘定よりも楽しいからやるっていうちょっと痛い人たちのどちらかだろう。

特に後者の場合、ライブハウスに企画を持ち込み主催をするという行為は、結構金とエネルギーのかかる贅沢な趣味の延長だと思った方がいい。
アイドルのイベントならグッズによる収益もバカにならないだろうが、バンドものは収益の上下が激しい可能性があり、売上としては余り当てにならない。
もちろん今後と考えればミュージシャンで成功する人もこうした環境から出るだろうが、その確率は、サラリーマンが役員になって社長になるよりは遥かに小さい率だと言っておこう。


私個人は、ライブハウスの文化的側面には凄く魅かれるし、大変に興味もある。実際私が40年近く好きなアーティストは、元々ライブハウスの活動を基盤にした人達だった。
ただし、個人的な意見で恐縮だが、音楽鑑賞する環境としては、余程の例外的なミュージシャンを除いてライブハウスでの音楽鑑賞は好まない。
最近は喫煙のライブハウスもあるが、概ね受動喫煙に悩まされるし、受動喫煙をしなければならないというだけでライブハウスには行きたくなくなる。おまけに昔から立ってみるとうのが全く生理に合わない。

それでも若い頃は興味が勝って色々なライブハウスで多くのアーティスト見たが、年齢を重ねると色々な事が見え始め興味が薄れてしまった。
また残念ながらライブハウスで音が良いと思った事が一度もない。
ライブハウスのPAオペレーターには大変に申し訳ないが、技量的にはホールをやるようなPAオペレーターの3段落ち位の実力しかない。
環境的な限界もあるから致し方ないが、仮にライブハウスでやる場合は、ホール級のAオペレーターを雇って連れて行くと思うが、設備限界はある。


皆さんは東京ドームでライブを見た事がある人は多いだろう。ああした大規模ライブは、通常1日目は赤字だ。2日目も多少赤字か、ブレイクイーブン+αというのがライブのリアリティーだ。(もちろん出演者はキチンとギャラをもらえるが・・・)

つまりライブの部分だけで見れば、客が払ったチケット代はそのまま客にお返ししているような状態となる。
従って利益を出すのは専らグッズに頼らざるを得ない。東京ドームでライブをやるというのは、ライブに来てもらってグッズを買って帰ってもらって初めて成立するというのがビジネスモデルの実態なのだ。そう考えると主催としては必ずしも効率が良いビジネスとも言えない。(もちろんドームで大きな利益を出しているイベントも数多くありますので誤解なく)

音楽的才能は遺伝的なものが多く、後天的に伸ばせるものは殆どないというのが私の実感だ。
従って若いバンドマンたちで音楽を職業にしようと思うなら、まず自分に適切な才能があるかを見極める事だ。
その見極めが出来るかも才能の1つと考えて良いだろうと思う。
またその先にはセルフプロデュースという難関が待ち受ける。
長い活動をしているミュージシャンほどセルフプロデュースの能力がモノを言う分野はない。
そういう意味で、ミュージシャンをずっとやるのも結構大変だと思っている。



追記:
ライブハウスに「新宿ロフト」という場所がある。ロフトは幾つか店があるが、ここのオーナーの平野さんは、チケット代からの分配を得ず、1枚目から出演者に100%還元する方式で営業していると聞いている。
平野さんによれば、ライブハウスは飲食業で、そこからの上がりで営むのが筋という事だ。
さすが元左翼活動家。
こういう人もいるらしい。



参考:
ライブハウスのチケットノルマの仕組みについて
http://www.3on3live.biz/live/ticketnorma.html



動員の少ないバンドはライブするのを止めてもらえないだろうか
https://kntr.world-scape.net/?p=161



ライブハウスのチケットノルマの仕組みについて
http://www.3on3live.biz/live/ticketnorma.html



ライブハウスのノルマ(チケットノルマ)について本気だして考えてみた
http://heartleafkk.com/?p=1024

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「制作委員会のカラクリ」 ~共同事業に参加する時に気を付ける事~ [独り言]

「制作委員会のカラクリ」
~共同事業に参加する時に気を付ける事~



こんな記事が掲載されていた。


ヒット豊作でもアニメ制作企業46%が減益の謎 「製作委員会方式を見直す時期にきている」とジャーナリストは指摘
https://news.careerconnection.jp/?p=39951


「制作委員会のカラクリ」というタイトルを付けると制作委員会による共同事業がインチキのような印象をもたれるかもしれないが、制作委員会や共同事業そのものはインチキでも何でもない。れっきとした経済行為だ。
昨今、特にエンタテインメント事業において制作委員会や共同事業を組成してパートナーシップを組み事業を行うケースが多くなった。
映画や興行のように巨大な資本投資を投下する分野ではこうしたケースが目立つ。
これは映画や興行が水物で、リスク分散をさせたいという点で主催者とパートナーの利害が一致する点と、
パートナーになれば、事業分野で事業の地位を獲得できるという点だ。
つまり共同事業に出資参加することで「事業の入場券」を獲得できるという事だ。


さて、「制作委員会のカラクリ」と題した本文に、延々と制作委員会/共同事業の経済的な仕組みを書いて最後に結論を書くというマドロッコシイ方法は取るつもりはない。
まず、結論だけを先に書くので、その理由等を知りたければ先を読んで欲しい。


結論:
(1)制作委員会とは、事業内で最も売上の高い立場や事業ポジションを確保する目的であり。事業参画も重要な要素。
(2)事業参入額の償却は、自分の事業ポジションの手数料を主とし、事業体からの分配は二次的要素。
(3)制作委員会とは、共同で事業をすると言いながら、事業体が赤字でも構わないという発想で組成される場合がある。
(4)最悪の共同事業者とは、上記(1)から(3)を知りながら低率で事業参加し、最も稼ぐポジションを確保しようとする参加者だ。言い方を変えると売り上げと手数料が多い部門なのに参入費用比率が低いという事だ。
(5)出資比率と利益率は、各事業者の事業規模と獲得する手数料の影響で比率に絶対比例しない。
(6)事業体の中で売上の小さい分野に参加しても得られる経済的なメリットは小さい。



解説:


アニメ映画事業を例に上げる。制作費20億円(P&Aを含む)としよう。P&Aとはプリント&アドバタイジングで
劇場利用用の最終映像(昔はフィルムだが現代ではデータ)と宣伝費の事をいう。
こうした映画事業の共同事業体(以後「ポッド」という)は、「映画のタイトル+パートナーズ」とか、「映画のタイトル+制作委員会」という名前になっている事が多い。通常こうした共同事業に参加するのは、テレビ局、配給会社、広告代理店、玩具制作会社、声優タレント事務所、映像関連会社等だ。
では、仮に出資比率を以下のように仮定してみよう。以下の仮定は、説明を容易にするために実態よりも簡素化している部分があるのでご了承を。


出資比率だが、配給会社35%、テレビ局:25%、広告代理店15%、DVDメーカー10%、玩具制作会社10%、映像制作会社2.5%、声優事務所2.5%。
さて、上記参画者は、以下のような事業分野において記載のような手数料を取る。


配給会社(幹事会社):配給手数料として20%、幹事手数料は事業体が黒字の場合で5%。
テレビ局:番組販売(海外含む)+配信業務(海外含む)&イベント関連として20%
広告代理店:宣伝+タイアップ関連業務として20%
玩具制作会社:玩具制作と流通業務で20%。
DVDメーカー:DVD関連について15%
映像制作会社:映画の映像制作関連業務として15%
タレント事務所:映画のブッキングエージェンシーとして20%。


ちなみに、本映画事業において売上が大きい順に並べると以下のようになると推定される。


(1)映画配給事業
(2)玩具制作会社
(3)DVD事業
(4)番組販売事業+イベント
(5)タイアップ関連事業
(6)他


もちろん上記の順番は市場形成によって順位変動する点は了承して欲しい。
思ったよりもDVDが売れて玩具に火が付かない場合だってあるからだ。


さて判り易い例なので、配給分野に絞って解説する。
この映画の興行収益が40億円だったと仮定する。現代の日本ならヒット作品と言っていいレベルだ。
最初の映画興行によって各事業参画者にどのような金銭が残るかを以下に記載する。


まず、興行収益が40億円の場合、劇場が半分を控除してしまうので、配給会社に入るのは20億円だ。
上記記載の配給会社の手数料は20%だから、4億円を獲得できる。
20億-4億=16億円。まず興行収益からポッドに入る額は16億円ということだ。
この16億円に対して制作費等で20億円がかかっている訳なので、ポッドは4億円の赤字になる。


これを出資比率等で分配をすると以下のようになる。


配給会社:
出資額:7億円。
配給手数料収入:4億円。
幹事手数料:0円
この時点での配給会社の収入は合計4.0億円。回収率57%。


テレビ局など他の事業参加者には配分はない。ゼロだ。
この時点で収支に差がついている点は重要だ。



ここで注目すべきなのは、映画事業において「売上高の高く手数料率が高いメンバーだけが他のメンバーよりも多額の利回りを出せる構造」になっているという点だ。
これは全て「売上ポーションの大きな事業を複数確保し、そこに高い手数料を設定する」というルールがこのゲームの本質だからだ。
事業体が赤字でも配給会社は一定の額を回収できる構造になっているのはこれが理由だ。
これを知らないで共同事業に参加すると大変な目にあう。


ちょっと逆の言い方をすると、初期の映画興行においてヒットしないと配給会社以外の事業参加者の損害率はより大きくなるのだ。
もちろん配給会社は他のメンバーよりも投資額が大きいが、回収方法が他のメンバーよりも条件が良いため、損害率が小さくなる。
それは配給手数料が20%あり、幹事手数料を設定すれば更にリスクを低減出来るからだ。
配給手数料というのは、持続的な経費が掛からない分野から印税のように売上を創出できるため事業効率がいい。
もちろん興行収益がまるでダメだと配給会社の絶対的な損害も大きいが、回収率は他の参加者よりも良くなる。
これは何故かと言えば、事業規模の大きな椅子を獲得している参加者が手数料によって稼ぐ可能性を高く設定しているために他ならない。


つまり仮に作品が大きくコケても配給会社のダメージは他の参加者よりはましであると言えるし、ヒットした場合、他の参加者を大きく
上回る利益を創出できる仕組みなのだ。


さて、「君の名は」の興行収益は300億円と言う。つまり配給会社には150億円が入り、手数料収入は30億円を下らないという事だ。
ポッドには120億円が入り、10億円の制作費は分配と同時に償却される。
「君の名は」の制作費とP&Aは、かなり高めに見積もっても10億円程度だろう。
仮に50%(5億円)を配給会社が出資したとすれば、手数料収入は30億円+分配金55億円=85億円が戻ってくる。
利回り約170%だ。
ちなみに映像制作会社が5%を出資(5,000万円)をしていたとしたら興行収益分として戻ってくるのは5,500万円+制作関連手数料程度だ。
利回り10%+αという事だ。
事業の立ち位置が違うだけで同じ座組の会社にこれだけの差が付くのだ。
これが「共同事業のカラクリ」なのだ。
これを知らないで共同事業に入る会社は多い。
だからこのカラクリを知った上で、事業参加しないとリスクばかりを取る役目を押し付けられる。
成功して多少でも金が戻ってくればいいが、赤字の時は弱い座組位置にいると一溜りもない。


また、この点にはなかなか触れられないが、この映画を作った監督、アニメーター、声優らは、
この儲けの中からどの程度クリエイターに戻っているのか、いないのか?は気になる。
クリエイターが印税契約でもしていればと思うが、特に声優などは買取契約になる事が多く、彼らには殆ど戻らないだろう。
しかし、今後日本がこの分野で世界に貫いて行こうと思ったら、クリエイターへの還元は、事業戦略として
キチンと対処しておいた方が良い問題だ。
昨今アニメーターの生活困窮が伝えられている。
彼らのやる気だけで支えられている産業であるのは事実であるが、若者たちに未来展望としてアニメーターを選択する事がプラスにならないと
判断されてしまえば、産業を支える事が出来なくなると思う。
出来上がった作品を右から左で動かして殆ど付加価値を付けない配給会社が一番儲かり、一から作品を作っている人たちが
配給会社よりも遥かに儲からない仕組みというのは、レコード会社を見ても分かるようにいずれに社会から価値の在り方を
突き付けられるだろうと思う。
「君の名は」のように爆発的に儲かった作品であればこそ、監督、制作者、声優などへの還元は、今後の作品継続のために重要だ。
特に監督家業は、数を熟さないと収入に結びつかないため、優秀と見込んだ監督ならば、数年に1作品でいいような体制にする必要があるだろう。
その分配責任者として一番に挙げられるのは、一番儲けた会社に義務があると言っていい。
そうしなければ作り手は減り、結局事業を組むことさえ出来ないのだから。


特に映画事業の座組で美味しいのは、配給会社、DVD関連(売れる場合に限るが)だが、玩具グッズ)関連、また
放送(+配信)+イベント関連事業だろう。この辺りにポジションを取っていないと旨みはない。
広告代理店は、参入額を小さめに設定して、タイアップをキチンととれれば、それだけで参入額を回収できる。

共同事業はなかなか手ごわいのでご注意を。













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最近中止された2つの大型K-POP系のライブイベントの件 [独り言]

最近(2017年6月下旬までに)2つの大型K-POP系のライブイベントの開催が中止された。
また2017年も押し詰まった12月に新たにK-POP系のライブイベントの開催が突然のように中止となった。

K-POPイベントが初日3日前に突然中止 批判殺到
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171222-00000121-dal-ent


K-plus concert in TOKYO
http://www.kplusconcert.com/


【公演中止】“Golden Child” Golden mini Live
https://hot-korea.net/modules/cal/?event_id=0000007699



“Golden Child”の中止の言い訳は、「ビザ発給」を理由にしているように思えるが本当は違うだろう。

こういう場合に想定されるのは、チケットを売り出してから売れ行きが思わしくなく、主催者が出演ギャラの前渡し金や渡航費を支払えない可能性が高くなり、そのため出演側がビザ発給の韓国国内の手続きを保留している間に時間切れになり、来日出来る条件が整わず中止に追い込まれるというパターンだ。興行ビザなしでは日本で公演に参加することは出来ない。特に初来日だったり何等かの事で引っかったりすれば審査に時間もかかる場合もある。

K-PLUSの方は詳細が情報ないため私の推察の域を出ないが、出演者も多く、開催時期も長いからかなり複雑なオペレーションが必要だ。
しかしチケット発売後の中止である点からチケット販売不調を理由とした主催側の勝手な中止と推察出来る。
このイベントを主催と共に実行していたしていた人物は元大手芸能事務所の役員とその元社員だという。
人物たちの経歴から見ても仕事が杜撰すぎる。だから腑に落ちない点が多い。

そもそも本件は、50組近い出演者に加えスタッフの移動宿泊代を考えただけでも1億円近くかかるようなプロジェクトだ。そのためチケットの70%程度が売れても採算ベースに合わない可能性が高い。ギャラにもよるからだが、K-POPの連中は総じてギャラが高い。

仮に主催を主導していた人物のスポンサー筋から採算を度外視した形でもいいからと動いていたのかもしれないと推察しても、収入に比べて余りにも追加支出が多くなる想定となり、キャンセルの方が出血が少ないと判断したのだろう。
楽しみにしていたファンには迷惑な話となった。

こういうイベントを「本当の意味で仕掛けている連中」は、シロウト筋のスポンサーが多い。金は持っているから採算度外視や有名人に会うためだけでもやりたがり、そのために無茶な要求をしがちだ。
こうした人たちはエンタメ業界の仕事については素人で、金の力でイベント開催をして自分の「箔」を付けようとする連中が殆どだ。彼らにとってスターを招聘してイベントをするのはファッションの延長みたいなものだなのだろう。ファンは巻き込まれ、出演者にも迷惑がかかり信用を失う。それでも懲りないから凄い。

だから責任感の欠片もなく、上手く行かないと見るや簡単に撤退してしまう。ドタキャンイベントの背景には、こういう無責任なシロウト筋のスポンサーが跋扈し、元業界人が金稼ぎのためにイベント制作や招聘の協力して事を重篤化させているケースが多いと感じている。また韓国の出演者側にもギャラ目当てだけの出演者もいるため、本当の意味でのエンタテインメント環境が破壊されているとも言える。

2017年はK-POP系のライブでのドタキャンが相次いだ年だが、これはいわゆる上記のように、素人スポンサーと日本のプロがイベントを組んだり、在日韓国人が本国との人脈だけとその周辺を中心にした連中で組んだビジネススキームでやる場合にこうしたケースが多くみられる。もちろんちゃんとやっている人たちもいるが、日本人のライブイベントに比べて圧倒的にドタキャン率が多いのは改めて言うまでもないだろう。

簡単に言えば仕事が荒っぽいのだ。K-POP系のライブが箔をつけたり金になると見るや、素人同然の連中が入り込み事故を起こす。韓流ドラマのブームの時にもあったが、金や名誉意識だけが目的でエンタメの理念の欠片もない連中が入り込んだ事はこれまでも多い。特に韓国人は、一発当てて逃げ切ろうというような短期的視点だけの連中が多く、職業意識がない。
巻き込まれて迷惑するのは客であり日本の関係者だ。こういう仕事に関わる連中はもう少し高い職業倫理を持って欲しいが、大抵は目先の金や強欲だけで仕事をしているから要注意だ。



さて、以下の大型イベント中止だが、開催会場も大きく中止公表も、開催日まで余り間もない時間軸で発生している。


「2017 SHINHWA LIVE”UNCHANGING” TOUR」と「2017 Seoul Girls Collection in Japan(通称SGC2017)」だ。
SHINHWAのライブの主管/企画 : KARMS / THE Booming Companyで、SGC2017の方はインテックス株式会社だ。KARMS、 THE Booming Companyはネットで調べての実態すら不明だった。そもそも存在しているのだろうか?

それぞれ会場は、幕張メッセと横浜アリーナだ。いずれに大型キャパの会場だ。
この2つの開催中止イベントに共通しているのが、いずれも韓国人もしくは在日韓国人が経営に関与している会社が主催者なのだ。
何が起きているのか?

それを「推察」してみようと思う。以下はあくまでも可能性の思考ですので誤解無きように。


昨今日本でのK-POP人気の高まりを受けて、在日韓国人が経営に参加している企業がこの分野に進出している。これを書いている時点(2017年10月)ではまたその現象は起こっていないが、近い内に韓国の各放送局が韓国国内の中小のマネージメントを吸収し、放送局が持つ日本の支社や拠点をベースにK-POPビジネス、特に興行とマーチャンダイズを取り仕切る時代になるだろうと思う。

これはつまり、日本の芸能界に初めて外部勢力の圧力と競争が生まれる時代が来るという事だ。
村社会のような日本の芸能界が外圧に対してどのようなスタンスを取るのかは興味深いが、特にイベンターは韓国勢力との親和性を高く考えており、ぴあなどは既にその準備を終了しつつある。またTSUTAYAもSBSと組んんで落ち込むDVDレンタル事業からの転換を図るため、K-POPのライブエンタ事業に参入するだろうことは既に予測されている。現段階ではその過渡期と言っていいだろう。そのためかなり多くのトラブルが発生している。

いずれにして、韓国の人たちからは日本でのK-POPビジネスが美味しい見たのか、韓国本国と在日韓国人の人間関係が組むケースが顕著になっている。当然の流れかもしれない。
また本国の事務所が日本に支社を出して仕切るという形も出ている。
確かにK-POPは相対的に動員数が多く、大型施設での開催に成功すれば数百から千万円規模の利益を手に出来る。
しかし、何事も簡単に儲かる仕事はなく、これから推察材料とする2つのケースのように「失敗」すると
損失は億単位になり、場合によっては一発で倒産という可能性だってある。


まず、SHINHWAの例を見て行こう。


SHINHWAのイベントは開催1週間前に中止発表されている。


2017年6月28日、関連する情報でこのようなものが出ていた。


主催の「KARMS」による2017 SHINHWA LIVE “UNCHANGING” IN JAPANの中止経緯の説明:



主催の「KARMS」がコメントを出すというのは中止騒動以来初めてだ。
ただ、文章が下手くそで読んでいて主語が誰なのかちょっと分かり難いので、ポイントだけ整理してみた。

ちなみに当事者は双方とも主催者を構成しており、「KARMS(日本法人)」とTHE Booming・ASTAGE)・SHINHWA COMPANY・LIVE WORKS・LIVE WORKS日本支社(日本の神話ファンクラブ運営担当)だ。今後後者は、SHINHWA COMPANYと表記する。なお、SHINHWA COMPANYとSHINHWAの韓国事務所との関係性が分からないが、双方の話を聞いているとどうやら完全な代理店だと考えた方が筋が良いと思った。
従ってSHINHWA COMPANYは韓国の事務所の意向や利害関係が完全に一致しておらず、独自の考え方で進めていると仮定する。


「KARMS」の主張:

(1)契約前においても後においても、契約のために必要で正確な情報を求めてきた。契約後、特に日本のファンクラブの会員数がねつ造されていると分かり、是正を求めてきたが、SHINHWA COMPANYからは正しい情報と是正がなかった。
(2)虚偽の情報に基づいて会場やギャラの設定要求があり、当方はそれに基づいて会場決定をした。
(3)4月24日(月)からの何回も真偽可否の確認をしたがSHINHWA COMPANYからは回答を拒否された。
(4)上記(3)の回答が無い段階で、SHINHWA COMPANYから5月17日(水)12時までに公演の開催可否について回答するように一方的な通告があった。なお、会員数にたいして再び言及する場合も公演中止だと通告された。

(5)期日不明日(おそらく5月15日?)にSHINHWA COMPANY側が来日。出演料、MD、放映権について(再度)提案をし、公演をしてほしいと言われた。
(6)5月24日の打ち合わせの席上、韓国側から一方的な日本公演中止の通知をされ、公演中止となった。

以上が「KARMS」の主張だ。


さて、韓国側の反論は?


The Booming Companyのキム・サンファン代表の反論:
http://k-plaza.com/2017/05/shinhwa-41.html


キム・サンファン代表反論のポイント:

(1)KARMSは、公演と直接関連する業務に対してSHINHWA COMPANY側の再三の要求を無視した。
(2)KARMSは、韓国側で全部判断してうまく処理しろと通告してきた。

(3)SHINHWA COMPANYが多くの部分で譲歩したということをキム・サンファン代表は理解している。

(4)5月24日の打ち合わせの席上、SHINHWA COMPANYが開催中止を決断したと報告を受けて驚いた。

双方の見方は真っ向から対立している。まあ、裁判でもしないと決着つかないレベルのようですね。また気になったのは
「5月24日の打ち合わせの席上、SHINHWA COMPANYが開催中止を決断したと報告を受けて驚いた。」という部分だ。これを真実なら、韓国側の事務所は、開催の可否について相談を受けないまま、中止だけを伝えられた事になる。


さて、ここからはあくまでも推察だ。一体どこでボタンを掛け違えているのか? 

KARMSという法人のWEBサイトを見て分かるが、彼らの事業にライブ制作の項目が全くない。どちらかと言えば映像関係をやっている会社である。また資本金が500万円だ。代表者は韓国人だ。

http://www.karms.tv/home/home.html

資本金が500万円の会社が幕張メッセのライブイベントをやれるのだろうか?
幕張メッセでライブをするとなると、億単位の経費が必要だ。資本金が500万円の会社でこれだけの金をフローさせようとしたら相当な借り入れか、預金が必要だ。
まあ、この辺の事情は分からないので、それでも金をかき集めて公演実施が出来たと仮定しよう。

彼らの主張で多分真実だろうと感じるのは、日本のファンクラブ会員数がSHINHWA COMPANYによって水増しされて伝えられていたかもしれないという点だ。この部分の主張はかなり数字を使って具体的に記述している。従ってかなりの蓋然性が考えられる。ただ、会員管理上、二重計上している点が本当なのかについては私には分からない。契約時点で約4000名近いと思われていた会員数は実際には1750名程度だったという事なので、そうだとしてらショックだったと思う。


またもう一点は、会場設定だ。KARMS側は、SHINHWA COMPANYから、ファンクラブ会員は4000名であり、また2015年10月にSHINHWAが幕張メッセで15,000名規模のイベントをやっており、今回のイベントは幕張メッセでやるように指示していると言う部分だ。どうやらKARMS側は当初この話を丸呑みしていたようだが、契約後、2015年10月のイベント動員数が過剰に伝えられていた点やファンクラブ会員数が全くねつ造されていたと知り困り果てた様子が伺える。2015年10月にSHINHWAが幕張メッセで15,000名規模というのが本当にこの動員を実現したのかについては資料がないので何とも言えない・・。

ところで、メッセで開催するという事は、1回の公演で8,000名程度の動員を想定している訳だが、主宰者はこれを2公演設定、つまり総動員1.6万人でプロジェクトを見積もっている。


これは私の見立てだが、現在のSHINHWAの日本国内での動員力は、1公演辺りで最大12~1800名程度だ。
まあ、中野サンプラザも一杯になるかどうかのレベルなのだ。メッセなんてヘソで茶が沸く位ありえない。
SHINHWAは韓国ではK-POPの大先輩で歴史も長いが、日本での現在の市場価値、動員価値はそんなものだ。
従ってそれ以上の動員設定はリスクとなる。

何故そう言い切れるのか?

理由は簡単で、SHINHWAの韓国の公式ツイッターフォロアー数は約14万で、日本の公式は1.2万程度だ。
つまり、予測できる確実な動員数の見積もりとしては、両方のツイッターフォロアー数から推定して、確実な数値は、1200~1400名が良い所なのだ。(14万×1%もしくは、1.2万×10%)
これは過去にツイッターのフォロアー数と動員の関係を調べた事で得られた80%程度の確度がある動員数値の求め方だ。
勿論20%は外れるが、80%の確度なら普通は無視しないだろう。2015年に15,000人の動員という実績があると仮定しても、80%の確率で動員1200~1400名と推定されていたならば、そもそもメッセなんていう巨大な会場を押さえるリスクは絶対に取らないだろうという事だ。
普通の感覚ならばもう少し「硬い集客数を前提とした興行計画」を立てるだろう。

会場のキャパ設定は、ライブビジネスの根幹で命だからだ。せめて横浜パシフィコ辺りかと思うが、韓国側の要求するギャラを支払うとなると動員数との兼ね合いが付かないから、消極的に大きな会場を選択したという推定は成り立つだろう。そうなるとその時点でそもそも興行が成り立たない可能性を考えておくべくだったと思う。

SHINHWA COMPANYは、デビューして結構な期間が経過しているので、昔のファンの入れ替わりまでを考えると、この見積もり以下というのが潜在動員実数値だろうと思われる。
従って明らかにメッセでの開催は不可能で、正直言えば、国際フォーラムC(1300人キャパ)が良い所だ。それをベースにする上澄みだろうと思う。

KARMS側は、ライブイベントについてはあまり経験があるような会社に見えず、SHINHWA COMPANYの情報を鵜呑みにし、メッセを押さえたに違いないとは思われる。しかし、契約後、SHINHWA COMPANYが提示していた情報に瑕疵がある事が分かってきたと主張している。
既に会場を押さえ、チケットを売り出した段階でもSHINHWA COMPANYと色々なやり取りをしていたのだろう。
しかし全く埒が明かない。チケットの販売状況は芳しくなかったはずだ。
KARMS側は開催しないリスクと開催するリスクの狭間に置かれてしまった。
何故、SHINHWA COMPANYは、正確な情報を出さず、リスクの高い会場を設定させてまでイベントを開催するリスクを取ったのだろうか? 韓国人のビジネスにはこういう乱暴な部分が多いが(人間関係だけで事を進める習性があるため・・)、15年を経ても未だに変わらないというのが私の印象だ。前渡しのギャラを振り込ませて逃げ切ろうっていう事を考えていたのかもしれない。実際、彼らの事務所にはその前科がある。
だから韓国人に限らず海外とのビジネス契約には注意が必要だ。


さて、主体的な責任は日本の主催者にあるが、韓国事務所とSHINHWA側は完全な被害者なのだろうか?
韓国の業界情報筋によると、SHINHWA側が設定していたギャラの水準は、1公演当り2000~2500万円ともいう。
2公演なら4~5000万円規模だと言われる。(彼らだけでなく一般的にK-POPの事務所の連中はキャパと関係なく最低でも1500万円以上から交渉を開始する傾向がある)
実際、日本でZEEP東京クラス(1500~1800人)がやっと埋まるか埋まらないかというレベルの連中でも、ギャラで1200~1500万円なんていう市場を無視しているとも言える要求をするのが平気なお国柄だから、SHINHWAの1公演当り2000~2500万円はありえる数字だろう。仮にこの数字を受けるなら、韓国から来るスタッフや関係者、メンバーに関わる一切の経費が含まれていることが条件となる。
なお、舞台制作、つまり演出までもSHINHWA側が韓国式でコントロールするとなると、機材、スタッフなども追加され、韓国からも大量のスタッフや機材を移動する事になり、更に金がかかるだろう。
このギャラが本当かどうかは伝聞なので分からないが、韓国のK-POPグループの要求する金額は、例外なく高いし、
他からの情報を加味しても、この額に近い額を要求していても不自然ではないとだけ言っておこう。
これだけのギャラを回収しようと思ったら何人動員が必要なのだろう?
最も平均的な見積もりで言えば、4.5万人は動員しないと楽勝では支払えない。
東京ドーム1公演分だ。
4~5000万円のギャラとはそのクラスを指す。しかし韓国側はそう考えない。


韓国側の立場を慮って言えば、彼らにとってこの金額設定は決して法外ではなく、日本以外のアジアツアーとかだと
このレベルの金額に近い額を支払っている国が実際にあるというもの事実だ。
特に中国やシンガポールだ。ちなみに、江南スタイルで一世風靡したPSYが、中国で開催されたイベントに出演した際、たった3曲歌ってもらったギャラは3500万円だったという。
一度イージーマネーの洗礼を受けたこの手の連中が日本に多額のギャラを吹っかけてくるのも無理はない。
従って彼らの目線からすると、日本は想定以上にギャラの設定が安いという感覚はあるかもしれない。それは事実だと伝えておこう。


日本において、メインアクトのギャラで最も成立しやすい水準は、1000名動員当りで100~150万円だ。
この額を超えると他の出演者のギャラに影響が出るのと、演出等への支出も厳しくなる。
ビジネス的な公平性を鑑みるとこの程度が一番収まりが良い。
日本人のトップアーティストでも、10万人動員して1億円ってのが相場観だろう。それ以外の収入は主にグッズの利用料となる。
実際ここ1年で売れてきた某グループの1.5万人級の会場での1公演当りのギャラは1600万円程度で、まさにこの数値と合う。彼らは事務所の方針で演出に金をかける必要があるため、ギャラの設定を日本並にしている。
これに従うと、武道館(1万人)で10~1500万円、横浜アリーナ(1.5万人)で15~2000万円というのが主役のギャラの水準となる。(なお、グループでも個人でも同じです)。
従ってメッセクラスであれば、ギャラは1公演800~1000万円が妥当で、SHINHWA側の要求は市場価値より法外に高いと言えるが、前述したように韓国側はそう考えないのだ。


先ほど”ギャラを回収できるキャパ数を逆算して会場を決めただろう”と言ったが、仮に2公演4000万円で、動員見込み1.5万人、チケット代11,000円で90%を埋めたと仮定しよう。
売上は1.5億円だ。チケット発券費を引くと売上は1.4億円。ギャラを引くと1.0億円。
これから舞台設営、会場費、警備費、PA、照明、航空運賃、ホテル代、移動費、保険等が消えて行く。一般の人にとって、制作費予算が1億円近くあれば十分だろうと思うが、こうした大型施設でのライブはとにかく設営と管理等費用が膨大なのだ。

通常ライブはキャパ数の70%以下に採算ラインが成立するように設定する。従って経費としては、ギャラを入れてもチケット見込み収入(これはキャパ数×70%という意味)の60%程度以下に収まるように制作しておかないと危険だ。70%を超えるとリスクの幅が大きくなり制作費の管理が辛い。
つまり安全なライブ製作費とは、満員キャパ数の売上の50%程度以下で制作するという事だ。もちろんこれにはギャラを含む。しかしK-POPは押しなべてギャラが高く、制作費が自然高騰する傾向があり、リスクが高くなるのだ。
東方神起、BIGBANG、防弾少年団など一部の大会場で何日も開催できる売れっ子はともかく、2000~3000キャパ程度の集客のタレントに1000万円を超えるギャラを払ったら事業的には全く成り立たないのがビジネスの現実だ。
従ってK-POPのライブだと、最終的な営業利益がトントンか数百万円程度なんてザラなのだ。ビジネスモデルとしては、ライブ自体で赤字が出ないようにし、グッズで利益を得るという手法にならざるを得ない。
だからライブ会場ではグッズを売るのである。ライブとはグッズを売るためにやっているという側面があるのとグッズ位しか儲けが出ないという側面があるのだ。



とある有名ベテラン俳優のS氏のファンミは、日本での総動員数7000人程度でギャラを2500万円もらって帰国した。
招聘したのは在日韓国人H氏が経営する日本のイベント事務所だ。前述したが、このギャラ設定の場合、韓国側のスタッフの移動費や関連経費は全てこれに含まれるが、H氏は、純粋のギャラとしてもらい、経費は別途主催者が負担している。
ギャラや経費が高い分、制作費を絞る以外に利益を出せない。従ってH氏は国内で安く業務を引き受ける相手だけとしか仕事をしない。おまけに人使いが荒いから日本国内の取引先が次々と無くなってしまっている。いずれにじり貧になるだろう。
件のS氏は数日間舞台に出て、ちょっと喋って手を振っていればこの金が手に入る。美味しいと言わずして何だろう。ほとんどあぶく銭とも言っていい。
チケットはほぼ完売だったようので、赤字までにはならなかったまでも、招聘元にとってはかなり利幅の薄い仕事になったという。実際会社の継続が困難な金策を余儀なくされている。
しかし近年S氏の動員数はピークの半分になっている。H氏はその他に有名俳優のファンミを企画していたが、どれも動員が激減し、ついに彼らのイベント開催を諦めた。
S氏の分は来年もイベントを組んでいるようだが、ギャラが下がる見込みはないようだ。
お蔭でこの日本の事務所は慢性的に金欠で、誰のために無理しているのか分からない状態だ。



さて、話をSHINHWAに戻そう。
大抵のチケットは発売初動の1週間程度で約70~80%が売れるため、そこで実動員数の大半が確定する。
残席率にもよるが、通常はその後に伸びるのは最大でも15~20%程度だ。
本ライブの主宰者は、チケット発売直後、余りにも売れないために驚いただろう。
メッセで開催となれば、メンバーのギャラや移動費、滞在費、また会場設営等で億単位がかかる。
それなのにチケットが想定通りに売れr手いないと推察される状況を目の当たりにして、この企画がビジネス的に上手く行かないと察したに相違ない。それに加えてSHINHWA COMPANYは信用できなくなってきている。

撤退という方法もあるが、会場はキャンセルできず、発売後では対処として出来る事が少ない。
キム・サンファン代表は、SHINHWA COMPANYがキチンと仕事をしていたと書いている。従ってSHINHWA側は一体的だったと見ていいだろう。

開催が迫る中、チケット状況も悪い中、ひょっとしたらSHINHWA側が妥協をしてギャラを下げようとたり、規模を小さくしようとしたり色々とやったかもしれない。
しかし、いくら同国人同士と言っても、交渉には限界があり、結局折り合いがつかなくなり、SHINHWA COMPANY側が中止を決定してしまう。

これを読んでいて不可解に思えませんか?

誰も得をしていないのだ。
強いて言えば、SHINHWAの事務所はもらったギャラを返さないので、それだけが手元に残る。結果的には詐欺にあったような話なのだ。

しかし韓国人と仕事をしているとこういう話はそここにある。
私はこうしたケースを何度も見ているので、これらを総称して「悪意のない詐欺師」と呼んでいる。
誤解無いように言えば、悪意はなくとも結局詐欺行為をしているのと同様の結果を生むのだ。

何故こうした事になるかと言えば、要するに計画性がなく詰めが甘く、能力もないのに能力以上の事に関わる見栄っ張りで虚栄心が強い連中が多いからだ。
私の知り合いの某韓国人は、一昨年、アイドルグループのプロジェクトを計画して資金調達し、失敗したため詐欺罪で告発され有罪になり実刑となった。
彼は詐欺をするような人間ではないのは私も知っているが、結果的に詐欺だと認定された訳であり、彼の行為は詐欺罪の要件を満たしたのであろう。
普段の彼を知るものから言わせてもらうと、典型的に見栄っ張りで虚栄心が強い。しかし実務能力は全くない。そういう連中が関わると、大型イベントのような緻密で複雑なプロジェクトは上手く行くはずがないだろう。

迷惑だったのはチケット買った日本のファンであり、またこれに関わっていた周辺業務の人たちだろう。
会場のレンタル費用は事前に支払う事が義務付けられているため会場側には損はない。
だが、PAや照明業者、また舞台設営関係者にとって、1週間前の中止はドタキャンと一緒であり、準備していたモノや人が全て無駄になってしまう。キャンセル料を請求するのも容易ではないだろう。

この件で分かるのは、素人同然の同胞主催者が、韓国式の詰めの甘い企画を持ち込まれ、仲介者を信用し、本国と渡りをつけ、韓国事務所側もある程度金になりそうならと日本でのマーケットに精通もしてのいないのに安請け合いし惨事になったと言われても仕方ないだろう。
どちらも謙虚さや冷静さの欠片もない。

もちろんSHINHWA側は被害者ではあるかもしれないが、自分たちの日本での実力をもう少し丁寧に認識いれば、そもそもこの話に飛びつく事は無かっただろうし、条件の設定や会場も現実的に出来たはずだ。
そういう意味で、SHINHWA側を完全に被害者と考えるのには大きな違和感がある。
今後日本人でSHINHWAに関わる人間は皆無になるだろう。そういう事が韓国の連中には全く分かっていないのだ。こういう事で信用を無くすのはビジネスチャンスをつぶす行為になる事を理解しておいてほしい。



さて、2017年6月25日、もはや大惨事と言っても良い、以下のような情報が掲載されてWEBサイトがあった。
まず、読んで欲しい。




ソウルガールズコレクション2017 in JAPAN(SGC-2017)。
会場は横浜アリーナだ。
日程は2017年6月27日と28日の2日間設定されていた。
つまり、イベント中止は開催日の2日前だったのだ。
それを遡る2日前、つまり開催日の4日前、以下のような記事がネットを賑わせていた。



Apinkに続きHighlightも不参加「SGC SUPER LIVE」出演料未払いでイベント中止か?! 
韓国メディアが報道:
http://k-newsdaily.com/archives/9456



【独占】ドタキャン騒動、主催者が釈明:



上記釈明は後程解説しようと思う。



実はソウルガールズコレクションは結構な歴史があり、もう10年近くソウルを中心に行われている。
2017年5月にもソウル市内で開催されているが、とあるトラブルを起こしていた。
日本からツアーで行った客の座席がアリーナエリアに予定通りに確保されておらず、入場時の仕切りが悪く、
またメインアクト登場と共にアリーナエリアの客が舞台袖に押し寄せ、会場内が大混乱になったのだ。
日本から来た客はこれに巻き込まれ、その模様と不満はツイッターで相当数上がっていた。
また、8,000人キャパに会場にランダムに存在する1,500名程度しか集客出来ていなかったりとイベントの仕切りを悪さを露呈していた。
このイベントを企画制作しているのは、韓国の地上波系の有名音楽番組の元プロデューサーと称するKという人物だ。
SGC(ソウル)は韓国の法人名でもある。
しかし、後に調べてみると、どうやらK氏は有名音楽番組の「プロデューサー」ではないと判明した。
番組に何等かの形で関わって居たのかもしれないが、少なくともプロデューサーという地位では仕事をしていなかったようだ。彼は退社後、韓国国内でのSGCソウルを主催している。
いずれにしてもSGC-2017の韓国のK-POP系の出演者の交渉等はこのK氏が主体で行っている。この点を言えば、先程のH氏のコメントは正しいだろう。
少なくともK氏は、彼が主宰した過去のイベントに2PMなどの大物も登場させている点から、K-POP関係に全く疎遠な人ではない事だけは分かったが、イベントの履歴を見るとYGなどの大手事務所のタレントがブッキングされた事はなかった。


私はとある人に誘われて2016年のSGCのイベントを見る機会があったのだが、集客は少なく、演出も稚拙で言葉には出さなかったがかなり厳しい評価をした記憶がある。

特にファッションショーとされている部分は、客にとってトイレタイムになっており、全く注目もされないコーナーだった。
多分ファッションショーはタイアップなのだろうが、日本の訳の分からないグループや歌手までが登場し演奏し、その演奏もヒドイものだった。
またK-POPグループの出演時でも、観客がそのグループだけしか見ない傾向が強く、会場内の観客の流動性が高く、
イベントの一体感は全く感じられないものだった。
簡単言えば、プロがやっているとは思えない出来そこないのイベントだった。
会場で彼から元大手放送局にいたという女性を紹介されたのだが、のちに彼女は詐欺罪で投獄されたことが分かった。まあ、向こうにはそういうのが未だにウジャウジャしているから要注意だ。



さて、今回のソウルガールズコレクション2017 in JAPANの主催は報道を見る限り、日本法人の株式会社インテックス(日本のSGCの実行委員会)とSGC(ソウル側)実行委員会だ。言い方を変えれば、日本と韓国の法人の共同開催という事だろう。分かり難いが、出演者のブッキングと交渉はソウル、開催運営は日本という住み分けだと思われる。




代表者は日本名だが、多分、在日韓国人の方だろう。
資本金は500万円。SHINHWAの主催をしたに韓国人社長の会社と同じ資本だ。

どう考えても横浜アリーナでイベントをやるにはちょっと心もとない資本金だ。横浜アリーナは1日借りるだけ1500万円を必要とするからだ。(付帯設備は別)
招聘のギャラや来日経費だけでも数千万円はかかるし、会場設営や警備等を入れれば億単位を必要とするが、
どうやらタイアップ等や投資で資金繰りを付けられると見込んで、開催を決めたのだろう。
しかし、結果は無残な中止となった。
ツイッターには、チケット購入者がインテックスにまで押しかけた様子がアップされていたが、お客さんは怒りの矛先に困っているようだ。当然だろう。

このイベントの出演者の最初の情報が出たのは、5月末だ。開催まで1カ月を切りそうな時だった。
普通、開催日にこんなにも近い段階で出演者を公表しチケットを売り出すことは殆どない。

SGC-2017はこの時点で明らかに自分たちの準備不足の情報を世間に発信していたのだ。だから開催直前のチケット売り出しをしているイベントは疑った方がいいだろう。
そういう意味で、一般の人たちは、チケット発売日と開催日が2カ月以上の間隔がないK-POPイベントには手を出さな方が無難だと進言しておく。あと主催者の名前は予め調べてから買った方がいいだろう。特に-POPイベントは主催者としてふさわしくない人間が関わる傾向があるからだ。面倒な時代になったものだ。


出演者にはピ(Rain)やSeven、ハイライト、A-Pinkなどの名前が並んでいたが、普通の感覚でも横アリを満員に出来るラインナップとは思えなかった。
ピ(Rain)やSevenの旬は10年前以上に過ぎている。A-Pinkも日本での人気度は以前ほどないし、どちらかと言えば、ハイライトの方が注目度が高いかもしれないという程度だ。
他の参加メンバーはお飾りと言っていい。
おまけにこうした複数の出演者が出るイベントは例外なくファンを食い合ってしまう。
よくWOWOWが後援をしているなと思ったが、彼らはこの分野に全く疎いのかもしれない。
今回の件で、WOWOWの担当者は肝を冷やしているだろう。
おまけに本イベントの1ヵ月前の5月下旬には、M-net主催で、幕張メッセで大型K-POPイベントを早々たるメンバーで
開催したばかりの時期なのだ。M-netに劣るラインナップでメッセ以上の集客が難しいのは子供でも分かる道理だ。
なんたってメッセは8,000名だが、横アリは1.5万人なのだ。


さて、先のネット記事にもあるが、通常来日契約の段階で、最低でも出演者と決めたギャラの半額を支払う必要がある。
それなりの名前の連中もいるので、航空運賃までを入れれば総額数千万円を超えただろうと思う。
この時点でチケットが完売でもしていれば主催者のキャッシュフローはある程度大丈夫だったはずだ。


ネット情報によると、チケット発売が、KJCを経由し楽天を出し口にしていたのは、楽天が毎月末締めで入金されたチケット代を清算してくれるからだろうと推察する。楽天はこの件を受けて、今後の対応を考えざるを得ないだろうと思う。
e+とかは、「開催後」、つまり発券したイベントが確実に実施された事を確認した後の月末締めでしか清算しないので、キャッシュフローの大きな会社でないとこれに対応できない。
資本金500万円のインテックスがKJCを経由しチケット発券の業務を楽天を選んだのはそういう理由があったかだろう。
今回の件では楽天は被害者になるだろうが、取引先相手を慎重に見極めないとこうしたリスクに巻き込まれる良い例になったと思う。
KJCには楽天からチケット代の一部が清算されているはずだが、それが現在KJCの財布にあるかは分からない。
既にインテックスに入金されているとすると、KJCは回収し、楽天に返金する義務を負うのだが、売れてないとは言っても、1千万円以上の単位になるはずだから、回収が簡単でない事は推察できる。



ここから先はSHINHWAと全く同じような経緯を辿ったのだろうと推察する。ここからは日本の実行委員の細川氏のインタビューコメントを拾いながら書いてゆく。

主催者は、チケットを売り出してからチケットの販売状況が想定を超えて悪かったのを見て、開催実施に懸念を持っただろうし、場合によってはK氏を使って、出演者のギャラを下げる交渉等をしたかもしれない。
また違う見方では、ブッキング等についてはソウル側に一任し、日本側は経緯を確認して頂けかもしれない。それでも日本側は、ソウルの動きや進捗について、チケット発売や運営等を管轄する立場としてキチンと把握する義務はある。

チケットの発券状況が芳しくないのは、ソウル側にも伝えていたはずだ。一部の出演者への前払いのギャラを支払い終わっていたかもしれないが、後にネットで細川氏の訴えを聞いていると、K氏は支払い等を履行していなかったように伺える。つまり日本の主催者が支払った金はK氏の所で止まっていた可能性があるというのだ。

いずれにしても、ラインナップ発表以前から開催までの間、出演者側から見て主催側に不信感を持たざるを得ないような交渉が数多く行われたに違いない。
また、当然だが、来日が迫る中、早急に労働ビザを取得しなくてはならず、それにはタレント事務所の協力が欠かせない。当然この進捗はソウル側の仕事となる。
こうしたドタバタがこの1カ月間に継続的に起きていて事は想像に難くない。
細川氏のコメントでは、開催3日前に”アーティスト側と直接交渉も行ったが合意には至らず”とあるが、本当であれば、明らかに対応が遅すぎると言っていい。
仮にこの時点で出演者が分かりましたと言っても、労働ビザが取得出来ていないはずなので、それは細川氏も分かっていたはずだ。労働ビザが出演者側もソウルで対応する作業があるからだ。
従って仮に来日してもタレントたちはステージに絶対立てない。
労働ビザは申請の方法や中身にもよるが、取得に1週間~1ヵ月位かかる。また韓国側の出演者からも登録に必要な情報をもらわないといけないし、韓国側でもビザ申請の対応を必要とするため煩雑になる。どんなに先方のOKが出てもビザなしで公演に出演は不可能だ。


整理すると、通常来日交渉の流れには大雑把ではあるが、以下のようなものがある。

①出演交渉~条件の概要を把握
②条件交渉~日程調整
③出演のOKが出た場合、契約書策定を進めながら、韓国側で労働ビザの申請をし、日本に書類を送る(約3日から4日かかる)。この時点で成約できればギャラの一定額を払う場合もある。
④出演者の写真等の宣伝データをもらう。

⑤日本に韓国で取得した労働ビザを送ってもらい、日本側はそれと共に日本でビザ申請を行う。内容によって審査の時間が変わるが、飲食を伴わない会場であれば、通常1週間~2週間以内にビザがおりる。その後日本でもらったビザを韓国に送付し入国時に提示する。

①~⑤をやっていると早くても1カ月位は必要だ。この間に航空チケット、宿泊先、日本での移動手段などの手配を行う。1組来日させるのも相当大変だが、SGCの場合10組近い。スタッフまで入れたら100名近い人間を移動させる訳だから関係者は相当緻密に作業を組んで処理しないと実現できないのは何となく理解してもらえるだろう。

この時間軸を見ても、公演実施が恐ろしいほどの綱渡りのような形で進行していた事が伺い知れるのだ。海外招聘を少しでもやっている人間なら「いろはのい」である。
H氏は日本の実行委員会のトップであり、こうした仕事の流れを知るべき立場にあるが、どうやら彼は公演開催に対する技術的な知識を全く持ち合わせていなかったのだろう?
彼は、「私たちが悪く見られているようだが、全く違う、私たちは被害者なんです」と語る。
彼が特に強調したのは、SGCソウルのK氏に支払ったギャラの存在だ。
どうやらSGCソウルのK氏はこれを出演者に支払っていなかったようなのだ。
そのためAPINKは出演拒否を自身のWEBで情報公開し騒動の発端となった。
仮にK氏がギャラを支払わず消えた事が中心的要因とすれば、細川氏も被害者ではあるだろう。

しかし、イベントの主催者は、出演者と交渉し、公演を実施し、無事に終わらせ、清算する大きな義務を持っており、中止に至ったという事実だけを見ても細川氏が完全な被害者なんだだというのはあり得ない。先に書いた複雑な要項を処理するには日韓の情報共有と連携した事務処理が必要だしその責任は主催者にあるからだ。
また当然の事だが、SGCソウルのK氏が完全に支払い義務を履行するように業務設計しておくことも細川氏の仕事の1つである。

それにしてもK氏もヒドイ。理由は何であれお粗末すぎる。

お客さんを集め、タレントを呼び、事故無く終了させ、契約通りに清算する、それが出来ない人、もしくは能力を持たない素人にこうした仕事に手を出さないで欲しいという私の正直な気持ちだ。こうした事が起きるとマジメにやっている他のイベント関係者や出演者が迷惑するのだ。
私の想像する限り、H氏は、これまでにこうした海外招聘のイベントなんて一度もやった事が無かったのだろうと思う。
またK氏という詐欺師紛いの韓国人の存在は、15年前から私が韓国芸能ビジネスに関わってから変わらないうさん臭さと低レベルを露呈した次第だ。

今回、仮にインテックスがSGCソウルを経由してギャラを半額支払ってしまったことが事実で、氏がそれをネコババしたとしたら、組む相手が悪すぎたというだけだ。それでもネコババする元KBSの社員と言われるK氏の存在を見ると、韓国の前近代的国家の感覚が色濃く匂う感じがする。なんでもかんでも「ウリ・ルール(自分たちルール)」で生きている韓国も、そろそろ国際的になった方がいいだろう。


韓国にはこういう連中がウヨウヨいる。私は数多くの「悪気のない詐欺師」とも言えるこうした連中に何十人も出会った。最初から騙そうとしていたのか、騙すつもりは無かったが、事が上手く進まずキャッシュフローも上手く行かず結果的に騙したようになってしまったのかは分からない。それでも結果的に騙したようになったのであれば、詐欺と言われても仕方ないが、私の経験則だけだが、そういう韓国人はかなり多い。氏もそういう連中の一人なのだろう。簡単に言えば、事業設計を綿密にせず、行きあたりばったりでやっている・・という感じだ。勢いで成功する事もあるが長続きしないし、大抵の場合は失敗する。そういう有象無象の連中が韓国に多いのは、韓国の定年年齢が40代前半に起こるという社会構造が理由でもある。自営業の連中が韓国でそれなりの収入を得ようと思ったら普通の方法では無理だ。目先の金に目が眩むのも分からない気もしないが、そういう意味で私は連中を「悪気のない詐欺師」と呼んでいるのだ。

これを読んで韓国人と仕事をしようと考えている人はとにかく相手の調査を綿密にした方がいい。金を持っているように見える連中も、大抵はファンドから出資してもらっているような連中で、自前の金を持ってやっているような連中は殆ど見かけない。
またK-POPに関わる連中には、バクチ的に事業を考えている人間も多数いる。バクチ的だから当たるとデカいが、外れると今回のようになる。一攫千金を狙う連中は中長期に事を見れないため非常にトラブルが多い。

また韓国人は儒教思想の影響で、公よりも個と家族を優先するので、会社を儲けさせるという日本人的発想は皆無だ。映像制作会社に出資なんてすると、役員が車を買ったり家を改装し始めるバカが多いが、そうとう支出の監視を強化しておかないと会社と個人の金の区別を殆どつけられないのが韓国人とのビジネスの面倒な部分なのだ。
従って会社が損を出しても自分だけが生き残れるようなインセンティブで発想して行動くるため、日本人とはビジネス感覚や道徳性が真っ向からぶつかるし、相容れない。
今回のイベントの大失敗を見ていて、それがハッキリと確認できた。そういう意味で、16年近く韓国と仕事をしてきた感想は、彼らのクリエイティブの優秀さやダイナミズムに関心する部分は数多くあるのだが、自分の人生としては、そろそろ関わるのはコリゴリだという感じなのだ。
これは私だけはなく、同じ業界に生きている日本人、もしくは在日韓国人が感じている本根だ。
慰安婦像を公共バスに平気で乗せて走らせるあの???な感覚は、ビジネス的にも同じだと言えばわかってもらえるだろうか? あれが韓国人なのだ。


今回の2件の公演中止事案は、規模の大きなものだから目立つが、小さいものだと知らないだけで頻発している。
特に素人もどきの在日韓国人やその取り巻きが、経験もなく、綿密なプランもせず、リスクも評価せず、夢のような構想だけを根拠にして本国の芸能事務所に話を持ち込んで参入してくるからこういう不手際が起こるのだ。
そういう意味では、持ち込むヤツも罪だが、金に目が眩んで受ける事務所にも責任があるだろう。
そして一番の被害者が何度も言うがチケット買ったファンたちだ。
出演者たちも主催者たちも、目先の金のためにやっている連中は自分たちだけでなく多くを不幸にする。
WALL STREETの投資ファンドの連中と同じに見えるのは私だけだろうか?


仮に主催者にとって事態が想定外だっとしても、自分たちがそれだけのイベントを仕切れる資金力とノウハウを
持っているかについて、地に足を着けて考えるべきだったろう。
エンタメビジネスは素人が入り込めるほど簡単なものではないし、多くに影響を与えるため責任も重大なのだ。
AKBの入山杏奈さんも直前になってライブへの登場が決まったが、これはチケットが売れない事に驚いた主催者が苦肉の策を講じたに違いないと思うが、彼女もイベント中止に巻き込まれ困惑しているだろう。


昨今、K-POPのイベントは、ギャラの設定を含めてもバブル以上の出鱈目さが目立つ。
大型イベントの主催者は、相当な責任と能力が求められるが、この体たらくだ。
ツイッターを見ると主催のインテックスには誰も来ていないらしい。雲隠れしているのだろう。
韓国の連中も、在日韓国人、またこれらに関わる日本人も、
今回のこの2件の失敗を糧に、関係者の冷静な対応と取り組みを期待したい。



(イベント開催中止報道)






追伸:


(プロ意識の欠片もないと思わせる事象)


ここ数年で日本でも大型アリーナ級でライブ動員できるようになったとあるグループの話である。

誰とは言わないが、読んでピンとくる人もいるかもしれない。まあ、誰でも同じようなものだからいいだろう。
このグループの日本国内でのライブが当日になって中止になった。

理由は、メンバーがリハーサル中に不調を訴えたため、病院で検査をしたところ大きな異常はなかったが大事を取ってという判断だったという。
主要メンバーの数名を欠いたら公演実施が不可となるのは当り前だが、当日数名が同時に病気になるというのはどういう事なのだろう? 食中毒なら保健所が登場するだろうが、そういう報道はなかった。
改める見ると違和感を覚えるだろう?


リハでめまいを訴えて異常がなかったが、本番直前で大事をとってライブを中止するだろうか?
このクラスの中止は金銭的にも重いし、来ているお客さんにも相当な負荷がかかる。


大抵こうした場合には裏がある。


予め情報の確実性は100%ではないし、ライブ関係者がどうやらそうじゃないか?と思う話として伝わっている内容だと断っておく。

事の様子は、どうやら当日までに、韓国の事務所とメンバー間で金銭的な問題が勃発したようなのだ。
結局当日まで解決できず、メンバーの1部が出演を拒否し、ドタキャンしたというのが遠くから聞こえてきた伝聞内容だ。


改めて言うが真相の確実性は分からない。関係者も現場を見て言っているのではなく、現場の空気からの推測による伝聞だからだ。
しかし、本当だったとしたら凄い理由だな・・と思う。
もしかしたら他の理由かもしれないし、本当に病気かもしれない。でも浜崎さんじゃあるまいし、当日のドタキャンは、地方から来ているお客さんに本当に気の毒だ。
不可抗力もあるだろうが、少なくとも当日キャンセルは避けて欲しいもんだ。

1点。
少なくともこれだけの大きな会場のライブに出演出来ないほど体調が悪かったとしたら、お客さんに対して診断書の1枚位は公表すべきだろう。それがやる側の礼儀ってものだ。
実際診断書が出たという情報はない。少なくとも中止を開示すべき段階でこうした担保するような情報がないから、公式声明を疑う余地が出てしまう。
(もし出ていたら大変に恐縮だが調べても出ていた形跡を発見できなかった)

私にも経験があるが、昔、さるロックバンドが楽屋でメンバー通しで大喧嘩が起こり、殴りかかったメンバーの一人が誤って楽屋の壁を殴って骨折してツアーが途中から中止になった事があった。
当然、対外的には病気による中止としたが、内情は上記の通りだ。

ファンには気の毒だが、あの世界にはこういう話は数多い。まあ、本当の話をしたらファンも冷めてしまうだろうから知らぬが仏とも言える。

だからドタキャンのような中止の場合は、実際とは違う事実が起きているケースがある可能性が否定できない。もちろん人間だから本当に調子が悪い時だってある。


何度も言うが真相は分からない。


K-POPは確かに人気だが、現場には夢が冷めるような話が多いことだけは言っておきたい。
私も結構気持ちや夢が冷めるような話を沢山聞いている。

またこういう事をやっていると、日本のファンの熱も冷めて全体を冷やしかねない。

連中には、マジメにヤレってことだけは言っておこう。


数少ないが、実にマジメにやっている人は確実に1名を知っているのが救いだと付け加えておく。
悪貨は良貨を駆逐するというが、この1名の良心にすがって応援することにしようと思う。









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宮崎駿監督の新作スタッフの募集に見るリアリティー [独り言]


宮崎駿監督の新作スタッフの募集が公開された。以下の通りだ。


宮崎駿 新作長編アニメーション映画制作のためのスタッフ(新人)募集
http://www.ghibli.jp/info/011243/



実はこの応募、新人の育成を兼ねたもののようだ。
研修期間〔6ヶ月〕を経て、一定のレベルに達した後に制作に加わっていただく、
新人育成を前提としております)と書いてある。
百歩譲って新入社員と考えれば、社会保険完備もあり、賃金設定は最低限度かな・・という気が
しないでもない。
多分まともな残業代は出ないだろう。時節柄それでいいかどうかは別にして。
追い込み時期は、徹夜が当たり前の業界だからだ。
それでも3年の期間限定雇用である点は悩ましい。
この映画に参加した事で、クリエイターたちのキャリアがアップして、
その次の仕事や人生設計に役立つのなら良いのかもしれないが、
狭いアニメーション業界で、契約社員ような非正規雇用の状態で
1プロジェクトに関わるだけでは、それも余り期待できない。


そう考えると、この条件に向いているのは、20歳代前半で、
宮崎監督と死に程仕事がしたくて、彼の映画に関わりたくて仕方ない、
という純粋な情熱を持った人が良いだろうと思う。
少なくとも普段得られない経験を積むことが出来、想い出にもなる。

3年の間に怒鳴られるだろうが、それもいい経験だ。
収入が多少低くても得られる経験は先々何かの役に立つだろう。
そういう意味では、キャリアアップを目論む人には全く向いていないかもしれない。

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