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石破茂氏が掲げる石破ビジョンは、トップを狙う人がやってはいけない書き方。 [独り言]


2018年9月20日、自民党総裁選挙がある。

私は党員でないため特に選挙に参加できる立場にないが、

日本の行く末を考える観点から興味を持って見ている。


さて、今回石破茂氏が立候補した。


私は自分の人生経験から、トップに立つ人間の発言、ビジョン、言動に注目している。

つまり、どういう発言やビジョンを語る人間がトップとしてふさわしいかは、

こうしたアウトプットからある程度判断可能だからだ。


さて、上場企業で働いている管理職レベルなら当然のように要求されることがある。

事業計画を作る事だ。

そしてその計画は具体的であることを求められる。

またトップに近くなればなるほど高度でポイントを絞った計画を要求される。


さて、石破さんの総裁選に対するビジョンは以下から見る事が可能だ。




ポストアベノミクスとしては、以下が掲げられている。


◎デフレに後戻りしないマクロ経済政策の継続

◎格差是正、真の地方創生、技術革新、新しい時代の要請に応じた人材強化に重点を置き、財政規律にも配慮した経済財政運営

◎検証なき膨張を続ける現行の成長戦略を見直し、成長力の底上げに資する戦略に再編

◎経済政策の一貫性とリスク対応の機動性確保のため経済金融総合対応会議(日本版NEC)を創設


その他、地方創生、社会福祉、人生100年時代、国の構築という全5分野44項目に渡って

ツラツラと書いてあった。

そして最後に信頼回復100日プランがあった。


石破ビジョンには特徴が1つある。


主要5項目の中に数字が一切ない。


「ポストアベノミクス」を見ても分かるが、数値目標が書いてないのだ。

あれをする、これをすると言葉が綺麗に並んでいるように書いてはあるが、

具体的に何を目標にするか記載がない。


どこかでこんな感じのものを見た記憶があるが、

小池百合子東京都知事も似たような感じだった。

小池知事の手腕を見て分かるように、殆ど成果がないどころか、

都政を後退させている元凶にもなっている。


加えて、石破氏の各分野は非常に項目数が多い。


上場企業で働いている管理職が事業計画を作る際、

ポイントを絞らず総花的で数値目標がなかったらどうだろうか?

絶対に役員決裁を通らない。


国家ビジョンも同様だ。

いくら国家が様々な事を行っているとはいえ、全部を同じレベルに進める事は出来ない。

予算配分が違うからだ。


従って石破ビジョンの44項目は余りに多すぎる。

つまりこれはポイントを絞り切れてないという事だ。

(政策利害関係者から刺されないようにアリバイ的に入れているかもしれないが・・)


トップリーダに必要な素養として、ビジョンを掲げる事、優先順位をつける事、

そして具体的目標を設定することがある。

企業なら優先する事業を絞り、売上と利益の目標設定をすることだ。


国家も同様だ。

政治の主要ポイントは経済と安全保障だ。

その土台なしに他の事など成立しない。


石破氏がポストアベノミクスをビジョンの冒頭に持ってきているということは、

アベノミクスの課題があると考えている訳で、

それらを石破ビジョンならどうするか?と書かなければならないはずだ。

GDPは? 失業率は? インフレ率は? 国債発行額は? 税収は? 等々だ。
もちろん消費税後の景気対策もあるだろう。


デフレに後戻りしないとあるのだから、当然そのために設定すべき数値目標があるだろうが、書いてない。


言い方を変えれば、全く設定目標がないということになる。

企業の事業計画なら突き返されるレベルで、初歩過ぎて痛々しい。


おまけに石破ビジョンには外交政策、安全保障に関しては1文字も見えない。

防衛大臣をやった人物とは思えない。何故なのだろうか?


数値が見える部分をあえて言えば、「100日プラン」だけだ。

100日で信頼回復させますという点のみ数値目標が見える。

従って石破氏に見えているのはこの点だけなのだろう。


ちょっとキツイ言い方になるが、

石破ビジョンは、具体的には何も考えていないと言って良いに等しいものだと判定できる。


石破氏は、政策通と知られた人物と聞いているが、

このように中身のないものをよくも公表したなあ・・と驚く。

これでは政策通という看板は下ろさなくてはならないだろう。


少なくともこれが日本のトップを選ぶ選挙というなら、
自民党も大した人材が居ないと思われても仕方ない。


特に安倍首相は、過去5年半の総理在籍中に経済、外交で一定の成果を出してしまっている。

もちろん課題はあるのだが、経済と安全保障については過去の政権にない安定感で運営されている。

その人物と戦う気概があるのなら、何故もっとレベルの高いビジョンと目標が出せなかったのか?

これが石破氏の限界なのだろうか?


憲法改正について、石破氏は長い時間かけて党内議論に参加をしてきている。

しかし議論の先に具体的にいつ改正を、どのようにやるのかを打ち出した事が一度もない。

彼のセリフは大抵決まっていて、「党内議論が尽くされていない」だ。

彼は自分の方針や考え方に合うまで議論から根拠を探しているようにさえ見える。


進次郎氏の支持動向が話題になっているが、

仮に彼が現段階の石破氏支持を表明したら、進次郎氏の将来に暗い陰を落とすだろう。
進次郎氏はこの程度のビジョンで良いというのか?という事だ。

進次郎氏はマスコミから石破支持について言及を避けるようになっているが、

将来を考えるならしばらく大人の対応をしていた方がいいだろう。


現時点で総裁選は勝負あったと言っていいだろう。


我々が憂うのは、3年後のポスト安倍時代に自民党トップに相応しい人材がいるかどうかだ。

現在の野党の体たらくでは、二大政党制になる気配すらない。

石破氏は今回で終わりだろうし、進次郎氏ではまだ不安があり、野田聖子氏に関しては論外だ。


さて日本の未来は一体どうなるやら。


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