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原田真二氏 浜離宮朝日ホール 2012年8月10日 [ライブ・コンサート]

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久しぶりに彼のソロ・ライブに出かけた。19791226日の日本武道館以来だから33年振りだ。当時の武道館にこだましていた80デシベル(鉄道の陸橋の真下以上の音圧)は超えるんじゃないかという女性たちに歓声の中で演奏をしていた彼の姿は今でも記憶に鮮明だ。歓声が大きすぎてアリーナ後方中央だった私には演奏が良く聞こえなかった記憶がある。

彼と私は年齢が1つしか違わない。彼の方が上だ。デビュー当時の3枚の衝撃的な楽曲センスは腰を抜かすほど私に衝撃を与えた。フォーク系の音楽やアメリカのポップソングに明け暮れていた私には、洋楽のような曲を書いて歌って演奏する同年代が日本には居るんだという事実に衝撃を受けたのだった。
80
年代中期まではアルバム、シングルは全部買って聞いていた。しかし大学を卒業し私自身が音楽業界で働くようになると、私の私生活の余りの忙しさで彼の活動を捕捉することが難しくなり次第に彼の音楽は疎遠になった。
当時私はシンセブログラマーのアシスタントで、自分の師匠が原田真二氏からの仕事を依頼された事があった。しかしサザンのKAMAKURAのレコーディングスケジュールが予想を超える延長があり断ったのだが、仮にレコーディング作業に入っていたら彼の音楽作りを見る機会に恵まれたかもしれないと思うと残念だ。

今回改めてライブに出掛けるきっかけになったのは、20121月の渋谷で開催された東日本チャリティーライブで彼の演奏する姿を久しぶりに見たことだった。デビュー当時、高い音楽性を持ちながらアイドル扱いされていたことに必死に抵抗していた頃に比べ、妙なトゲが無くなり、自然体で音楽を伝える姿が印象的だったからだ。しかし私の周辺の音楽業界男性関係者には彼の信奉者が多かった。
残念ながら現在の彼は、かつてのように武道館を一杯にするような集客力は無い。
80年代中盤から目立ったヒット作品も無くなり、裾野のファンが減った事が影響しているだろう。それでも彼は逞しくも生存が難しい音楽業界を泳いでデビュー35年を迎えた。今日の活動の過程では様々な事に遭遇しただろう。そうした事が様々に彼の糧となっただろう現在の音楽表現は、同世代の人間として、また同じ業界人だった人間として誇らしく見えた。

浜離宮朝日ホールに詰めかけていたファンはやはり女性が多かった。意外にも30代~40代前半の女性が多く、おまけに女性たちは全般的に奇麗で清楚な人が多かった印象がある。今でもそういうファンを集める彼が少し羨ましくも感じた。
自分よりかなり若い彼女たちが原田真二というアーティストの音楽にどのように触れ、コンサートにまで足を運ぶ事になったのかは非常に興味深い。どう考えてもリアルタイムのファンじゃなさそうだからだ。

嘗ての武道館のように絶叫するファンはおらず、大人し目だったこともあり、原田さんからは“もっと盛り上がって行きましょう”と発破をかけられるような感じだった。キャンディーの合間に“真二”とコールされることに嫌悪感を持っていた彼も、現在では率先してそれを受け入れるようになった。そんな間口の広がりも年齢を重ねた自分の中に重なるものがある。

バンドによるライブ演奏で「サウザントナイツ」「タイムトラベル」を聞いたのが初めてだったので、心躍る時間だった。特にフルコンのピアノで演奏する彼の姿はやはり素敵だ。「タイムトラベル」は大学にあったピアノで暗譜出来る位コピーしていたので感激がひとしおだった。
彼はピアノだけでなくギターも上手く、日本人アーティストにしては珍しく複数の楽器をこなし演奏し、歌う事が出来る才能豊かな人物だ。


往事より彼の詞には博愛的な内容の作品が多い。「OUR SONG」や「MARCH」を聞くと現在の彼が東日本大震災の被災地への支援活動を継続していることに頷ける。

これを書いている日はくしくも86日だ。広島に原爆が投下され67回目の「原爆の日」を迎えた。戦争という異常環境下とは言え、十字軍よろしくキリスト教思想下のアメリカが民間人を10万人も殺戮し、戦勝国故にその犯罪を断罪されぬままなのは、勝てば官軍とは言え、言い知れぬモノがこみ上げる。皮肉な事に私はその国の音楽や映画を愛し憧れる人間になってしまった。しかし以前に比べアメリカには冷静な距離感を持って見ている自分もいる。

原田真二氏は広島生まれだ。彼のかつてのインタビューに広島が原爆投下地であったことが人生観や音楽に少なからず影響を与えていた事は兼ねてから伝えられている。

ここ
最近(2012年現在)私は若い頃、時間や金がなくて見る事が出来なかったアーティストのコンサートに出来るだけ通うようにしている。日本人では八神純子さん、井上陽水さんなど、海外勢では、YESASIA、バートバカラック、ホール&オーツ、トレヴァーホーン、ドナルド・フェイゲン、シンディー・ローパーなどだ。特に海外勢の殆どは60才を超え、現役として見る事が出来るパフォーマンスを維持出来る限界が来ているためだ。あと10年もしたら、私が親しんだアーティストの殆どは現役としてのライブ活動等もかなり制限されるだろう。ストーンズやマッカートニーなどの世界ツアー敢行は例外に近い所業だ。

ネットもコンビニもfacebookも携帯電話も無かった時代に育ったが、こうした華々しいアーティストたちのお陰で豊かな音楽ライフを過ごす事が出来たと思っている。またそうしたアーティストが若かった私を音楽業界に向かわせたとも言える。

原田真二氏は201211月1日にも有楽町の国際フォーラムCでライブがある。早速チケットを買おうとしたが、同日に開催される別のコンサートのチケットを買ってしまっていたので残念だが今回は行けそうにない。


原田真二 35th Anniversary BOX(DVD付)だが長らく絶版だった彼の二枚目のアルバム

「Natural High」などをおさめたCD-BOXは買った。「Natural High」は洋楽嗜好過ぎて一般ユーザーを掴めなかったが、私は好きなアルバムで「Something New」などの名曲が収録されている。彼のレコードアーティストとしてはこの2枚目がピークの1つになった。「タイムトラベル」などのシングルヒットもちょっと洋楽要素が強くなるにつれて初期ほどのインパクトを与えられず、売上が下がっていった。でも個人的にはこの辺りの彼の音楽が好きだ。80年代に入るとサウンド指向が強くなり、彼のメロディーメーカーとしての強みは消えて行き、当時の流行りのサウンドで満たされてしまうようになった。


私も結構いい年齢の大人になり、彼の才能に改めて関心をしながらも、80年代を乗り切れなかった辺りに悲しい気持ちを感じたりした。今後も自分の身の丈の範囲で私の青春を輝かしてくれたアーティストたちの活動を見守る事が出来たらと思う次第だ。



追伸:

2013年3月29日の国際フォーラムCでのライブに出かける。昨年行けなかったので楽しみにしていった。
残念ながら3階席には人影がなく、動員は1100名程度(満席で1500名)だったろう。ステージは浜離宮ホール時よりも力が入っていて、コーラス3名、サックス1名、パーカッション1名(三沢またろう氏)がいつものフォーリズムに加わった編成だった。オープニングのダンスをやっている時にズボンのお尻が破れるアクシデントがあり本人が慌てた部分はご愛敬だったが、熱の入ったライブだった。観客の90%は女性で、かなり常連によって固められた感じがした。
原田真二さんは音楽業界でも彼の同年代にはファンの多い人物だが、観客に男性が総体的に少ない理由は今回何となく理解できるような部分があった。
本来的に言えば、原田氏は完全な洋楽ロック指向のミュージシャンだ。デビューの経緯やマスコミの取り扱われ方やその後のファンの在り方で原田氏も色々とスタイルを変化させ対応してきたのだと思う。それは彼の生き残りに重要なファクターだったろう。
私は原田氏を応援しているので、何度かライブ見た上で、あえて私なりの男性集客増に関する提言をしてみたい。

やはりもう少し男性客を取り戻すライブ内容に回帰すべきと思う。
マーケットには男女があり、現在女性のかなり支持は大きいのだが、会場に男性客が増えて来ない点や東京で1000人前後の集客から拡がらないのにはキチンと理由があるはずだ。
これは長年彼の活動を支えている女性ファンをないがしろにするという意味ではない。今のスタイルにもう少し手を加えたライブにすれば男性客も戻るはずじゃないだろうか?という意味だ。非常に個人的な意見だが具体的方法は以下だ。

(1)余り観客を巻き込んだようなステージ演出を控え、もう少し演奏そのものに特化した演出に変える。これは女性客には多少反発されるかもしれないが、個人的にはもっと演奏そのものを聞きたいし集中したいし、もう少しクールな感じでも良いと思う。

(2)彼の代表曲とも言える3曲は、ライブ演奏者の構成に無理のない範囲でオリジナルに近いアレンジをベースにしたライブアレンジで行う方がいいかと感じた。オリジナルのアレンジの演奏は演奏者が飽きてしまっていると感じますが、やはりヒット曲にはそれなりの理由があり、アレンジは非常に大きなファクターです。ホテルカルフォルニアのソロギターをファンの全員が完全に歌えるように、名曲のアレンジは全て理解し記憶されているものなので、その点を勘案して頂きたいものでございます。

(3)ロックナンバーを増やし、もう少し尖った感じで構成する。

(4)シャドーボクサー辺りは転調後の唄がかなりキツクなっていると聞こえるが、ボイトレで何とかボーカルの対応方法を改善して頂きたい。今回の演奏ではイントロがサックスでオリジナルに近いアレンジを再現しており感動したが、転調後の唄を割り引いて聞かなければならないのはちょっと残念だった。

(5)サポートメンバーを増やすならまずギターリストを増やす事を考えて欲しい。
正直今回のツアーではもう一人ギターリストが居れば演奏やアレンジ、音像の幅も広がったと思う。当事者には大変に申し訳ないがパーカッションは不要だったと思うし、サックスも全体の30%程度しか登場しておらず、彼女がギターも弾けたら最高だったなあと思って見ていた。全編通じて中域の音像を確保できるミュージシャンを欠いた事で音圧にちょっと物足りない部分があった点は否めない。またPA的にもその辺りを補完出来ていないようにも感じた。

(6)ドラマーのリュウベン氏には、出来ればもう少し強めのリズムを出すように演奏して頂き、またもう少し低音の出るバスドラに変えてもらった上で、スネアのピッチも若干下げ、チューニングを中域に確保してもらうようにお願いした方がいいと思います。やはりロックナンバーでリズムが弱いのは心にグッと来ません。強いリズムに美しいメロディーを信条とする彼の音楽に対して、金属的な音のするピッチの高いスネアはハイハットの音域と干渉してしまいがちです。またリズムの強さはどちらかと言えばスネアの中域周辺なので、ここら辺をもう少しガツっと出せればもっと素敵だなあと感じました。これは演奏方法とスネアの選択だけで解決できる問題です。
ベースは綺麗な低音を確保しているのだが、バスドラとのピッチ感がかい離しており、本来の低域がちょっと寂しいため、ロックの曲でもリズム感が前に出にくく、いわゆる「ガツン」と来ないのです。
これはPAが理由かもしれない部分もあるので、今後の研究を期待しております。

 

(7)原田さんのギターはもう少しリバーブを減らしておいた方が良いです。現在のような感じですと、ギターの演奏している際のフレーズや音が、会場のエコー感と混ざって殆ど消えてしまうためです。ベースとの掛け合いでもベースは綺麗に聞こえるのにギターは遠くて良く分からなかったのにはフラストレーションが溜まりました。


さて、2017年7月になり、原田さんは40周年記念のシングルコレクションを発売することが発表されました。

【送料無料】原田真二 タイム・トラベル 40thシングルコレクション/原田真二[CD]【返品種別A】

 

 

 

 内容は、「ていーんず ぶるーす」「キャンディ」「シャドー・ボクサー」から始まり歴代のシングルをレコード会社の垣根を超えて集めたものです。収録曲を眺めてみると、私が聴いていたのは、「MODERN VISION」辺りまでだったな・・・と分かります。80年代に入った原田さんの曲作りは、メロディーの存在が弱くなり、サウンドに埋もれてしまいました。また当時のデジタルシンセやサンプラーを駆使し過ぎてしまったため、楽曲の流行り廃りが明確になり過ぎてしまい、時代の洗礼を受けるという副作用もありました。洋楽嗜好が強かった彼の曲と編曲への取り組みは挑戦的だったと評価しているのですが、日本のマーケットでは地位が分かり難い存在になった部分がありました。どうやらこのシングルコレクションと共にロングツアーをするようなので頑張って欲しいと思います。

さて、色々と大変に生意気な意見だというのは重々承知なのですが、少しでも原田さんのファンが増え、コンサートに足を運んで頂きたいという老婆心からのものであります。昔の仕事柄なのか、批判的というのはなく、もっとこうなったら客の心を掴むのになあ・・・というマネージャーにも似た心理が働いてしまいます。
こうした細かい事を見聞きながら会場でライブ見ているヘンテコリンなファンもいると、どうかお察しくださいませ。説教臭い点はご容赦を。


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八神純子(様) ツアー2012 土浦市民会館まで行く! [ライブ・コンサート]

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当日写真撮影許可コーナーがあり
会場2階より撮影
 

八神純子様のツアー2012が開催中であった。(ツアーは広島公演で終了)
今回は目黒の自宅から土浦まで見に行った。片道2時間である。
全国50本のツアーらしいので、結構廻るのは大変だと思う。ツアーの間にチャリティーで東北にも行かれているので休みがないんじゃなかろうか? 
私も80年代中盤にとあるアーティストの全国26本のツアーに同行した事があったが、当時の若い体力でもなかなか疲れるものだ。
(写真はクリックすると拡大します)

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JR土浦駅


前回見に行った6月の松戸の森のホール21以来だ。東京近郊では中野サンプラザと立川以外では開催されておらず、その後は土浦市民会館か埼玉市文化センター等だけだったが、電車の乗り継ぎを調べると、土浦でないと終演後に都内へ戻れないことが分かり、土浦を選択する。初めて行く土地であるが、どうせ行くなら霞ヶ浦とかも見よう!とちょっと早めに出かける。
2時間列車に揺られて昼ごろの土浦駅に到着。駅ビルで簡単な昼食を取り、霞ヶ浦へ移動。移動には1時間に1便運行されている「キララ」という循環バスを使う。100円。

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オランダ風車からの景観(OLYMPUS SP-800UZにて)


 

とにかく霞ヶ浦は広いのだ。広すぎてどこから見て良いかも分からない。とりあえずオランダ風車近辺を軸に歩いてみる。周辺は自然環境に囲まれており、ゆったりとした感じだ。

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ハスの花が綺麗に咲き誇っていた。
他にも20種類程度のハスが咲いていた。
(SONY NEX-5Nにて撮影)

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これがオランダ風車

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風車周辺の様子。
なんか田園的風景でした。


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鳥たちが沢山飛び交っておりました。
なんか虫を食べてるね。鳥の名前は不明。
野鳥好きには堪らないかも。

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さて、霞ヶ浦の後、歴史好きの私は市内にある亀城跡にも出向く。そうこうしている内に、肝心のコンサートの時間が迫りつつあり、城跡から徒歩で市民会館を目指す。しかし初めての場所であったので、方向は合っていたがちょっとだけ迷う。でも人々に訪ねて到着。市内からはちょっと歩く距離にあった。

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会館は1,000人キャパ位であり、私は2階前方席だったが、松戸よりも座席が前方に位置していたので、ステージの様子が前回より近い印象だった。
オープニングから暫くは松戸のセットメニューと同じで進行。相変わらずのヴォーカルの素晴らしさにウットリして聞いていた。ホレボレする声だ。演奏も良い。前職(と言ってもかなり昔)がシンセのプログラマーだったので、キーボードの人たちの楽器の種類が気になったり、バックヤードでPro Tools使っているのかな?なんて思いながら聞いていた。
お客さんは大人し目だったが拍手の反応は良く、MCの時には段々と客から声をかけられるようになった。
今回が途中で写真タイムが設定されており、写真はその時のものでございます。写真の衣装は、前半部の終わった直後のものです。なお、彼女の胸元に見えるペンダントは、釜石の仮設住宅で被災者の方々が地震で倒壊した自宅の廃材等を再利用して作っていらっしゃるという何とも心に来る由来のペンダントだ。会場でも販売しており、私も小さな協力として購入をさせて頂いた。

今回消費税法案が通過すれば、東北の被災地に援助された復興交付金約5500億円相当は、被災地の皆さまが消費税という形で国に対して利子を付けて返す位の支払いをすることになる。
まったく財務省も野田政権も品も情も何もありゃしない。何が「がんばれ日本」だよ。あいつらは多分日本人じゃないんだろう。日本は哀しいほどの財務官僚天国だって事を痛感する。橋下大阪市長がどれ程気張っても、このシステムは変えられないんだろうなあ。もしやろうとしても、きっと官僚に巧みに潰されるんだろう。

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これが被災地の方が作っていらっしゃる商品です。


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私はたまたま一眼レフを持っていたので2階席からそのカメラを使って撮影させて頂きました。韓流のファンミーティングではたまに見かけるサービスだが、日本人のライブで写真がOKだったのは坂本龍一氏位だったんじゃなかろうか?という程珍しいサービスでした。かなり嬉しかったです。

 
彼女のライブはお客さんに語りかけてくれることが多く、客側もどんな風に反応したらいいかをお互いに息を殺して反応の探り合いをして沈黙してしまう事が多いので、なかなかステージとの意思疎通が難しいが、本心は皆さん八神さんに声をかけたいのだと思いました。
やっぱり基本的にお客さんの大半は恥ずかしがり屋なんだよね。

MCは、松戸の時とは全く違った内容で、数日前に彼女が行っていた東北のブランティア活動の話を中心に、色々と現地の実情を聞かせてくれたことは非常に参考になった。またそれとは別に、某アーティストの昔話はかなり笑えたが、残念ながらちょっとブラックだったのでここでは割愛致します。(笑)

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八神さんの右手にあるのはYAMAHAの電子ピアノPC-70だ。
彼女の名刺とも言える楽器で現在は生産中止の楽器だ。
今回のツアーではそのピアノを白に仕上げて登場。
ピアノの側面にはローマ字で彼女の名前が書いてある。
中盤、後半には松戸とは違う曲目の唄われ、お得な気分になった。
宇宙戦艦ヤマト完結編の主題歌 ラブ・シュープリーム ~至上の愛~も唄われたのだが、絶品の唄・曲でございました。当時の映画プロデューサーの西崎義展氏のエピソードも面白い話でした。会場で宇宙戦艦ヤマトのテーマを唄っていた人もいて、会場は微妙な盛り上がりをした。

アンコール冒頭では本編で歌った「時代(中島みゆき作)」の歌詞を間違えたとのことで、歌い直しをするだが、こういう自然体の感じが好きだ。バンドは段取りが変わってしまい大変だろうが・・。
コンサートは2時間40分程度に及び、終演後、CD購入者との握手会があったが、私も参加させて頂いた。ご本人を目の前にすると気恥しくなって目が見れなかったし、握手もしたのかも覚えていない。20年も音楽業界にいた人間にしては、私は案外ウブなのかもしれない。

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会館から徒歩20分程度で土浦駅に戻る。土浦駅周辺ではお祭りが行われており、たいそう賑わっておりました。夕食は駅ビル内で立ち食いうどんをかっ込んでビールを1缶飲んでから電車に乗り、家康公伝(1)を読みながら帰路に着く。完全にオッサンだな。22時頃自宅に到着。お疲れ様でした。

ちなみにCS放送の歌謡・ポップスチャンネルで放送された本ツアーの番組映像を会社の同僚が録画してDVDにしてくれた。CS放送なのだがカメラクレーンまで入った気合いの入った収録で、さすがIMAGICAさんである!!と思いました。MAも良かったです。


いくつかの小さな要望(うるさくてゴメンネ):

(1)「水色の雨」のイントロのプログラムされたと思われるストリングスのシークケンスは、PAでもう少しレベルを上げてもらえるとオリジナルに近くなると思う。
(2)「夜間飛行」の最初のAメロがリピートする際のバンドのフィルが、もう少しオリジナルに近いとグッと来るのと、最後のサビ前には、やっぱりギターのミュート系のグリスダウンが欲しいなあ・・・と思う。出来ればギターソロはオリジナルのフレーズの一部でも良いのでコピーして欲しいとも思う。この曲はギターのソロを歌える程聞いているので、エンディングのギターソロに聞きなれたフレーズが出てこないのがちょいと寂しい。ホテルカルフォルニアであの有名なソロの演奏を違うフレーズにされたら哀しいっていう感じかな。

八神純子さんは2012年11月19日(月)18:30開演で東京と葛飾にあるモーツァルトホールにてライブを行います。私は既に買いました。今度は前の席だった! 以下のページで座席を指定して買えるよ。
http://www.k-mil.gr.jp/program/symphony/2012/1119.html

おわり。


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八神純子 ツアー2012 森のホール21にて [ライブ・コンサート]

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2012年6月12日
ニッポン放送に出演していた彼女の番組で
プレゼント告知があり、上記の写真他4枚組の
写真セット(上記の写真にはサイン入り)に
応募したら何と当たった!
こういう応募ものに当たるのは40年ぶりかな・・・。



(注:ちょいネタばれあり)

そう言えば、 30年ほど前に八神純子さんのアルバムを2枚買って持っていた。特に「私の素顔」が好きで今でもipodに入れて聞いている。彼女は80年代中期にアメリカ人と結婚し西海岸に居を移してからいわゆるテレビメディアでの露出はなく、ある時期は毎年決まった時期に日本に戻ってツアーをしていたらしい。
そういえば彼女のコンサートに行った事がなかった。私は何故か分からないが、元々女性ミュージシャンのコンサートに行った経験が少ないのだが、当時は貧乏大学生でコンサートに度々行けるほどの金を持っていなかったこともある。

今回ライブに行くきっかけだったのは2011年にNHKのSONGSに出演した彼女を久しぶりに見たことだ。「みずいろの雨」を歌い始めた瞬間、あのヴォーカルが飛び出して腰を抜かした。彼女は現在53歳のはずだが、とても十数年のブランクがあったようには思えない歌唱力だった。ボイトレしてたのかな・・。
そして普段は労音主催のコンサートに行こうなどは思わない私も、放送を見てからどうしてもあのヴォーカルを体験したくなった。

都内から電車で1時間以上かけて松戸の先の八柱までコンサートに行くなどというのは初めてだ。東京中野サンプラザが売り切れて立川か松戸かの選択に揺れたが、松戸を選んだ。行ったついでに会館の隣りにある21世紀の森の散歩もした。

120526松戸八柱の森 (25)_R-2.jpg

公園を散歩してたら鵜に出会う。
牛ガエルも鳴いていた。声を久々に聞いた。
ザリガニも沢山いていい感じの公園だった。

15:00開場。満員である。CDを売っていたが、人が多くて買えない。
15:35にライブはスタート。セットリストは今後見る人のためにあえて皆まで書かないが、個人的には「夜間飛行」を演奏してくれたことが大変に嬉しかった。ベースの後藤次利氏が曲・アレンジ、八神さんが詞を書いた曲だが、アレンジ、演奏、歌唱が一体となっていて時代を超えて聞くことが出来る作品だ。
とにかく惚れ惚れするほどの歌唱である。どこまで歌えるの・・っていう程だ。

私は山下達郎氏や井上陽水氏といった高音を張り歌唱力のあるヴォーカリストが好きな傾向があるが、八神さんの声はあの小柄な体格からは想像も出来ない驚異的なヴォーカル力である。今までなんで見に行かなかったのだると自問した程だ。
そういえば私は何故か女性歌手のコンサートに殆ど行ったことがないのだが、八神さんは例外になりそうだ。でもシンディーローパーは行ったなあ。あっ、日本初来日の時の後楽園球場のマドンナも行ったっけ。

彼女の同年代前後の日本人女性ヴォーカリストの殆どは、加齢とともにヴォーカル力が落ち、かつての声を失い、ライブはかなり割り引いて聞いてあげないといけない人が多いが、八神さんだけは全くこの範疇に入らない。
これは彼女の日々の鍛錬の賜物なのか、先天的に喉が強いのかは不明だが、とにかく歌うの好きで止まらないという感じが伝わってくる。周囲の観客も歌の上手さに惚れ惚れとしていたのがよく分かる。
また八神さんはワイヤレスマイクではなく、ワイヤードマイク(コード付きマイク)で歌っていたが、この辺りは本人の音へのこだわりなのか、周囲の配慮なのか知らないが、ワイヤードの方が確実に音がいいので好感が持てた。

MCを聞いていると、小ざっぱりしたチャキチャキな女性という感じだ。
東北の震災被災地でのボランティアの様子も見る事ができた。言うは易しだが、なかなか続けられない事だ。
当初は2時間位と聞いていたライブは2.5時間程度となった。もっと歌っていて欲しい感じだったが、おのずと時間限界はある。次の彼女の東京での単独公演の予定はまだ無いようだが、次回も必ず行きたいライブである。(なので同じツアーの土浦市民会館のチケット買ってしまいました。私に家からは2時間はかかるが、行く価値ありと判断。)

昨今流行っているK-POPライブの殆どは、歌入りカラオケにリップシンクだけしていたり(つまり口パク)、もしくは歌っていても元のカラオケに歌が混ざっている状態でのライブ演奏なので、私にはライブの醍醐味は感じられない。まあ、K-POPに限らずダンス系はダンスを見せるのが主のようで、歌についてはライブでしっかり聞かせようとする意識そのものが希薄な人たちが多いように見える。
人の好みや価値観は様々なので一様な意見ではないが、私には生演奏・生パフォーマンスにライブの醍醐味を感じる。
故・マイケル・ジャクソンの東京後楽園球場で見た初来日コンサートは、全部生で歌って踊っていた。マドンナの後楽園の初来日だって相当踊って歌っていたがリップシンクは無かった。少なからず金を取って見せる芸とはこういうことだと思う。
現代のダンス系の人たちにはマイケルやマドンナや八神さんや山下達郎氏などのパフォーマーの志を見習って欲しいものである。

以下の意見は八神さんのライブを見ていた私の非常にマニアックな私見なのですが、1点感じた点です。生意気な意見で申し訳ないです。
PAの方もしくはバンマスの方は、ドラムスのスネアのチューニングをもう少し気にして頂いても良いかと思いました。
八神さんの唄声に対してスネアの音域がちょっと低めでドラム全体が”バシャ”っとした湿った音の印象がありました。
ひょっとしたらスネアの倍音を整理してないのか、スナッピーが鳴り過ぎているのかもしれないな・・なんて思いました。もうちょっとスッキリ、シャープな音にした方が全体の音の印象がタイトになるかな・・・と感じました。出来ればタムタムももうちょっとチューニングを気になさった方がベターかな・・。私は特にドラマーでもないが、やはりドラムスは音楽に占める割合いが大きくサウンドの印象を変えてしまいますのでちょっとだけ気になりました。
またハイタムのリリースが短くピッチが高いのでミッド・ロータムとの鳴りが一貫して聞こえなかった印象もありました。細かくてすいません。どうしてもリズム隊は音楽の骨格を決めてしまうので・・・。

いずれにしても八神さんの声は国宝級でございます。無形文化財とも言える。

VREATH(ブレス) ~My Favorite Cocky Popという新録CDが出ております。
「涙を超えて」などのポプコンの名曲カバーのアルバムですが、ライブでも演奏され良かったのでこれは買いですね。→2012/5/31に渋谷のTSUTAYAで買いました。CD買ったのは久々だな・・。夜間飛行の作曲をした後藤次利さんもベース弾いているんだね。また「涙を超えて」などを含め、このアルバムでは彼女のヴォーカルの力量を如何なく堪能できる。

実は一部の曲でちょっと変わったミックスを施している。ヘッドフォンで聞くと定位が立体的なのだ。曲によってはベースやコード系楽器が頭全体(後頭部を含め)で響くのだが、サウンドに占める割合が大きいとヴォーカルの邪魔しているようにも感じる曲があった。うるさくてホントすいません。でも全体的にはとっても好きで大事に聞こうと思ってます。 


Vreath(ブレス)~My Favorite Cocky Pop~(ハイブリット盤)


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