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井上陽水 Good Luckツアー 昭和女子大学 人見記念講堂(2017年5月11日) [ライブ・コンサート]

井上陽水 Good Luckツアー 昭和女子大学 人見記念講堂(2017年5月11日)



開場が10分遅れたが、開演は10分遅れた程度だった。
見事に満席。
人見記念講堂で陽水さんを観るのは(確か)2回目だ。
客層は男女半々、主は50代以上。
流石に若い人はいなかったな・・。若くても40代程度だろうか。
2016年はオーチャードホールだったが、陽水さんクラスでも、会場確保に苦労してここしか取れなかったのだろう。


そう、昨今、都内の2000名キャパの会場がなかなか取れないため、人見記念講堂でも大物系がライブをするようになったが、ここは彼らにはちょっと気の毒な場所だとは思う。ひと昔前だったらここは選ばれ難い場所だった。
まず、ステージの奥行がないのと、会場内の壁がタイルなので残響が多く、音の締りが作りにくいからだ。
ステージの奥行がない事で、ドラムスとボーカル(観客)の距離が近くなるため、
客席に漏れる生音の量が普通に増して多く、バンド全体の音のバランスが取りにくい。
そのため、最近の陽水さんのようなウイスパーを多用し、囁くような歌い方をするような曲だと
残響やリズム隊の音で歌詞や声のニュアンスがバンドの音に埋もれる傾向があり、
ちょっとボーカルが聴きにくいという難点があるのだ。
やはり彼の深みのある声を中心に聴きたい私としては、残念な部分だった。
また陽水さんが歌唱中にボーカルマイクに対して流動的な距離を取って歌うために、
バンド内での歌唱時は、音の強弱が大きくなるように聞こえるという点もあった。
実際、アコースティックセクションでは非常にボーカルが明瞭だったが、バンドになると
多くの場合、どうしても陽水さんの声を「探しに行く」感じになってしまう部分があった。
そういう意味で、残念ながら人見記念講堂は余り好きな会場ではない。
どうもPAの腕の問題だけで解決しないのかもしれない・・・。


この日は映像収録が入っていたので、(多分12日も入っているのだろう)、17年秋のツアー頃には
DVD化されるのだろうと思う。
会場の音響はともかく、演奏は素晴らしく、ご本人は当然なのだが、特にベースの美久月千晴氏のパンクな演奏は、双眼鏡越しで見ていてもちょっと感動する位だった。

他の人は余り注目しない分野かもしれないが、ちょっと普通のアプローチではないがさりげなくて素敵で相当パンクなフレーズを連発しており、聴きモノだった。今後も彼の演奏には目を離せない。

また、キーボードの小島良喜(この方は元KUWATA BANDのメンバー)も気の利いたアドリブをチョイチョイ聞かせてくれていた。
もちろんドラムスの山木氏やギターの長田氏、今堀氏、コーラスのKynnさんたちもいつもと変わらずの高度に安定した演奏を聴かせてくれていたのは、最後のメンバーへの拍手の大きさを聴いても分かるものだった。



メンバー:
長田進/G
今堀恒雄/G
美久月千晴/Ba
山木秀夫/Dr
小島良喜/KEY
Kynn/Cho
****/Cho(名前知りたい)



2019年にはアンドレカンドレでのデビューから数えて50周年になる陽水さん。
考えてみれば凄いキャリアだ。68歳でまだツアーしてホールを満員にしているんだから・・。
双眼鏡越しに彼の姿を見ながら、自分が中学高校生時代、彼にどれほど憧れていたかを
改めて思い起こしながら演奏を堪能した。あれから長い時間が経過したが、その彼はまだ現役のステージにいた。
彼に憧れに色々な夢を見ていた中高生時代、毎日勉強部屋でフォークギターを抱えて演奏していた数々の曲をこの夜演奏してくれたのだが、私には涙ものの選曲の数々の感想は、ツアーも終了したので以下に追記致します。

ここ数年、陽水さんのライブに来るようになり、昔と違う点はMCの多さだろう。少なくとも昔の陽水さんは殆どMCをしなかった。だからここ数年気の利いたMCを聞いていると、陽水さんってこんなに話の面白い人だったんだ!?という感動がある。 前回のツアーでイタリア系の高い洋服店でシャツを買った際、ジャケットを勧められた時のエピソードはDVD化されたライブ映像の特典にもなっているくらい面白い話なのだが、ここ数年の陽水さんのMCは本当に奇妙に面白い。

さてライブの方だが、ここ数年前半部の曲は80年代からのナンバーが多い。その後70年代なんかを取り交ぜてくるのだが、今回は「ゼンマイじかけのカブト虫」を演奏してくれたのが私にとってはとても心に沁みた時間だった。この曲が好きだった当時は高校生くらいだったが、そこはかとなく切ないメロディーと歌詞にいたく魅かれて毎日家で演奏していたものだ。かなり後年になってからこの曲がビートルズの解散をモチーフにしたことを知り、歌詞の中身を理解するに至ったのだが、ライブで聴いたのはこれが初めてだったので、曲を聴きながら実家の自室の当時の光景が脳裏に浮かんでは消えた。また「限りない欲望」も同様に好きな曲で、こうした古い曲群は、本当に私の青春のページを紐解いてくれた。

さて、実は、「Good Luckツアー」ってタイトルにひっかかっております。
おいおい、まさか・・・、Good Luckなツアーじゃないよね・・って。
陽水さんのことだから「Good Luckツアー」はシャレだと思うのだが、陽水さん、シャレでお願い致しますね。


5月11日のセットリスト:
1 この頃、妙だ
2 Pi Po Pa
3 フィクション
4 青空、ひとりきり
5 Tokyo
6 移動電話
7 5月の別れ
8 自然に飾られて
9 ワインレッドの心
10 女神
11 瞬き
12 ゼンマイじかけのカブト虫
13 心もよう
14 Just Fit
15 リバーサイド ホテル
16 つめたい部屋の世界地図
17 限りない欲望
18 氷の世界
19 勝者としてのペガサス


アンコール
20 アジアの純真
21 夢の中へ
22 夏の終りのハーモニー





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