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山下達郎様のPerformance2013年について [音楽に関わるブログ]

Tatsu131224.jpg

2014年が明けた。
20131231日に聞いた、前日30日に突然逝去した大瀧詠一氏の報道。

2013123日の青山純氏の急な逝去。

2013517日に逝去したAlan O’day氏。

そして201413日、巨大ディオ「エバリーブラザースの一人、フィル・エバリー氏が逝去。
特に年末から年始の3人の立て続けの逝去には驚き、また悲痛だった。改めてご冥福を祈るばかりだ。
大瀧詠一氏は、私の人生で1日だけお仕事を共にした事があった。それはいつの日か記録に残しておこうと思う。

また、私以上に達郎さんにとっては公私共にお付き合いのある方だっただろうからその心痛をお察しする。


さて、山下達郎さんの2013年のツアー。有難いことに2回見る事が出来た。

10/26のサンプラと千秋楽となった12/24のサンプラだ。

クリスマスイブにライブを行うのは2回目ということだが、クリスマスイブが千秋楽になったのは彼のツアー歴でも初めてじゃないだろうか?

198012月25日のライドオンタイムツアーで初めて見てから丸33年。彼の音楽に本格的にハマってから35年。随分と長い付き合いになった。道理で歳取る訳だわ。

ここまで飽きずにお付き合い出来たのは一重に達郎さんの「プロフェッショナリズム」への傾倒だろうと思っている。それに加え「プロとしての圧倒的な能力」という点も欠かせない。音楽業界時代を振り返っても、業界内に彼のシンパが多かったのは、プロを唸らせるほどの能力と作品だったと思う。

12/24のライブは幸運にも1階の2列目だったので、本当に近くで達郎さんの演奏を見ることが出来たが、何度見ても彼の演奏能力や表現力、歌唱力にはため息が漏れる。やはりホンモノの一流なのだ。
昨今、クチパク紛いのライブや演奏もロクに出来ない連中でさえも大箱に客を入れて金を取れる時代であるが、そういった連中の対極にいるのが達郎さんだと思っている。
最近ファンになった人にはピンと来ないかもしれないが、70年代の達郎さんはどちらかと言えばアングラっぽいサブカルの世界を泳いでいるような人で、ずっと尖った音楽をやっている感じがあった。しかし根本的な部分は今でも全く変わらないのだが、あんなに有名になっても、まだ何処となくポピュラリティーの世界を生きている感じがしない所が私の好きな部分かもしれない。
私の周辺で達郎さんの音楽を好きな人は殆どいない。でもそれでいいのだと思っている。でもサンプラザですらチケットが簡単に取れない時代になった。
達郎さんは時代を超えてもサブカルの匂いが良く似合うのだ。

2回のライブはいずれも感動的で、終わってからの数日はジーンと余韻が残り、しばらくフワフワしてました。今回はドラムの音が以前よりどっしりとした感じに聞こえました。また達郎さんのライブでは初めてだと思うが、3台のテレキャス系のエレキギターを使用。
そんな感動をちょっと記録として残そうと思います。

なお、以下記載のセットリストは、他の人の記録から引用させて頂いております。ライブ中にこれだけのメモをするのはライブ観賞の集中力が途切れて大変だろうな・・と思うのですが、ツアーも終わり、ライブ後に改めて思い出す際には大変に助かりましたのでお礼を申し上げる次第です。
私はノリノリでライブに集中して聞いていたので、メモなんて取る暇もつもりもなかったで・・。

また今回、私としては、初経験の達郎さんのMCをまとめてみました。こんなことを記録しておくと、ご本人に相当怒れそうなのだが、達郎さんのMCはとても有用なコメントが多く、時間を経過して読みなおしても、結構先の時代を見据えた内容が多いので、記載することに致しました。
なお、MC記載については、完全に現場での記憶だけを頼りに書いております。話した順番やMC毎の内容的くくりが完全に整合しておりません。自分で再現して思ったが、好きな事は結構記憶出来るものなんだということだ。記憶を呼び起こすためのツールとして、ネットに上がっていたこの日のセットリストは役にたった。
表現や仔細微細に誤りがあるかもしれませんので、その点は予めご容赦ください。だいたいこんな感じの内容を話したというご理解だと助かります。
達郎さんのMCはいつも面白いですし、良い話も多いので、ご参考に。

 

こういうものを書き残すと達郎さんに怒られるかな・・・とちょっと怖々記録として残します。特に何かを自慢をした訳でもございませんのでご容赦を。

セットリスト:


opening a cappella introduction

新(ネオ)・東京(サンプラ)ラプソディー

Sparkle(ショート・ヴァージョン)

Love Space

ずっと一緒さ

あしおと

ひととき

スプリンクラー

Paper Doll

Futari(本人はフェンダーローズ演奏)

God Only Knows(スレイ・ベル演奏)

Groovin'

光と君へのレクイエム

  (エレピ弾き語り+リズム・マシーン併用)

※エレピ弾き語りのコンポジションは10/26のサンプラのみ。

My Gift to You(楽器持たず/ア・カペラ・カラオケ使用、サックス生演奏)

Bella Notte(楽器持たず/ア・カペラ・カラオケ使用)

Have Yourself a Merry Little Christmas

 (ハンド・マイク、オーケストラ・カラオケ使用)

[バンド入場]

Dancer

希望という名の光

メリー・ゴー・ラウンド

Let's Dance Baby

 演奏内に「硝子の少年」、「Mean Woman Blues」あり

アトムの子

 演奏内に「アンパンマンのマーチ」

Loveland Island

 

[アンコール]

クリスマス・イブ

Ride On Time:メンバーがクリスマスの衣装をつける。

愛を描いて -Let's Kiss the Sun-

[バンド退場~まりやさん入場]

Let It Be Meduet with 竹内まりや、オリジナル・カラオケ使用、12/24のみ)

ラスト・ステップ(ブラウンのテレキャスによるギター弾き語り)

Your Eyes(楽器持たず/ア・カペラ・カラオケ使用、サックス生演奏)

closing SE: That's My Desire~恒例のクラッカーで締め

開演:1840

終演:2220

ライブ時間:3時間40

 

MCメモ:

本日は千秋楽です。千秋楽にいらっしゃれましたお客様はようこそです。クリスマスイブに他に色々と行く場所もあるというのに、わざわざ山下達郎のコンサートを選んで頂いて誠にありがとうございます。しかしクリスマスイブだというのこのような場所に来ていて皆さんのご家庭は大丈夫なんでしょうか?(会場笑)

私もめでたく還暦を迎えることになりました。実は、先日国民年金の書類が来て、年金受給の繰り上げの申請ができますとか・・。もうそんな歳になったのかと思いました。
しかし若い時にはまさか還暦になってもまさか自分がまだツアーをできているなんて夢にも思ってなかったです。

中野サンプラザは、業界指数が高くて、いつも切った貼ったのせめぎ合いになるんですが・・。

ほら、椅子に座って拍手もしないで脚組んで腕組んでいる人とかいるでしょ?

昨日も(1223日)も前半はちょっとそんな雰囲気があったんですが、後半取り戻して良かったんですが・・・。

そういう事で、本日は、マスコミ招待ゼロです。(大歓声)。

そういう感じをご理解頂いて、何とぞ本日の千秋楽、よろしくお願い致します。

とにかくセットリストに困りました。何を選ぶかというより何をやらないかという感じになるんですが、それこそ70年代80年代からの古いファンの方から、OPUSを初めて聞いて来て頂いている一見さんまで好みが雑多で、あちらを立てればこちらが立たずという感じですので、どこに焦点を当てればいいのかわからないので、自分のやりたい曲をやろうと思います。

今夜は千秋楽ですし、いつもと違い(先を)気にすることもないので、やるだけやって帰ります。ちょっと長くなりますが皆さんよろしくお願い致します。

80年代から90年代のツアーは、レコードを出してツアーをするという、どちらかというとプロモーションという感じのツアーが多かった時代なんですが、私の場合は、元々そういうスタイルとは無縁で、レコードが出ようが何しようが演奏したいものをやるという感じだったのです。
それでもメロディーズを出した時はメロディーズの中の曲から何曲かを演奏するという事になります。また次のアルバムが発売されるとその当時演奏されたものがその後全く演奏されないという事が起きます。そうこうする内に、数十年の間一度も演奏されないままの曲が沢山出て来るということになってしまうんです。

私が逆ダブルスコアの30才の時に発売したメロディーズをムーンレコードというインディーレーベルから出したんですが、この度デジタルリマスターを致しました。

メロディーズが発売された当時は、まだLP(アナログ盤)の時代でCDがありませんでした。その後CDが出現したのでCD化されたんですが、これは単純にアナログをデジタルに乗せ換えただけ、トランスファーしただけもので、音質、音圧などは今のレベルと比べると全く比較にならない代物で、それがずっと長い間流通して参りました。かつてポケットミュージックも初CD化された時は酷いものでしたので、再発の時は、全曲をリミックスをした上でマスタリングをしました。ですからポケットミュージックは初版と再発が全く違うミックスなのですが、これが同じものかと思う程の違いがあったのです。
今回のメロディーズ、30年という節目でやっと納得のできるデジタルリマスタリングが出来、これでEXILEの隣の並んでも遜色のない音に仕上がりました。(会場笑い)

またオリコンの初登場でベスト10に入り、これも一重に皆様のお陰だと思っている次第でございます。
なお、まだお持ちでない方のために、本日会場内で販売しておりますので、御鑑賞の記念にお手にとって頂けば幸いです。(笑)
なお、本日はサイン付きでの販売ですので、何とぞよろしくお願い致します。
そういう訳でメロディーズからはクリスマスイブのヒットがありました。録音した当時はこんなことになるとは思っておりませんでした。クリスマスイブも30周年を迎え、今回新たにリマスターを行い30th Anniversaryとして発売致しました。これもお陰様でオリコンチャート初登場ベストテンに入り、80年代、90年代、2000年代、2010年代の4年代に渡ってベストテンに入るという記録を作ることもできましたし、それだけの時間をかけトータルで200万枚というのも実に私らしいと思っております。
曲を書いた時にはこんな風になるとは全く想像もしておりませんでしたが、これも皆さんの応援の賜物だと思っております。

さてそういう事で、そのメロディーズの中から何曲かやろうと思います。今日は初めて居らっしゃった方も多いと思います。
山下達郎のコンサートは、他の人のコンサートと違ってちょっと勝手が違うので戸惑う方が多いと思います。

最近のコンサートは、とにかく客電が落ちた1曲目から総立ちになるケースがあるのですが、私には全く考えられません。何でまだ何も始まっていないのに総立ちになれるんですかね?

私のコンサートは1曲目から総立ちになったらその場で止めると昔から言って来ておりますが、そう言えば、先日ある若い来場者の女性からお手紙を頂まして、「達郎さんのコンサートは何で1曲目から総立ちにならないんですか?」って書いてあるんですよ。まあとにかくこういう具合なんですよ。

私のような人間は圧倒的に少数派なんですが、私はこのやり方しかできませんから。

今回OPUSを聞いて俗に言う勉強して来た方々は、これから演奏する数曲は、余り馴染みのない曲かもしれないのですが、私がとっては大切な曲でして、そう言う期待をしてきた方は、身の不幸と思って納めて頂ければと思います。()

(ここからあしおとへ)

時代の流れでドライブやリゾートミュージックの代表格として夏だ海だ達郎だという扱いを一時期受けておりました。プロモーションなんかに行くと、「山下さんって言えば夏だ!海だ!達郎だ!っていうイメージなんですが、やっぱりサーフィンとかやるんですか?」なんて聞かれる訳なんですよ。やる訳ないだろホントに。

だから僕は絶対にT***だけにはなりたくない。(笑)

まあ、あれはあれですごいけどね・・・。
とにかく夏っぽくないものを作ろうということでメロディーズができました。

そのメロディーズの中からもう1曲。
(
ここから「ひととき」へ)

こういうマイナーな曲をやるのは非常に勇気がいるもので。

お恵みの拍手をいただき、ありがとうございます。

私の曲には情けない男の歌多いのですが、元祖はこれかなと。

(ここからPAPER DOLL)


最近、なにかとカバーが大流行りというか、カバーがズラっと並ぶような感じでございますが、ベタなカバーアルバムばっかりで、もっと自分の個性を出してやればいいと思うのです。だから全部同じようなもんでカラオケの延長上にしか聞こえない。
そこで今夜は、山下達郎にしかできないカバーをお聞かせしたいと思います。
(ここからGod Only Knows)


これはスレイベルという楽器で、大瀧さんなんかが好きなんですが、振ったり叩いたりと色んな演奏方法があるんです。でも素手ではこの後のギターの演奏に支障がでるんです。で、なぜゴールキーパーのグローブかといいますと、軍手や野球のグローブで試したんですが、これが一番おしゃれな気がして。ねっ、いいでしょっ。 

ツアーやりながら練習しようと思ってたのに、色々とに忙しくて(バンド)メンバーに渡す楽譜が書けなくてだけどやらないワケにはいかないのでせめて弾き語りでやろうと思います。
この曲は、鹿児島でギターでやったんですが、大コケしまして、本当はギターでやる曲じゃないんですが・・。まあ、ピアノでやる曲でもないんですけど・・。言い訳ばかり(笑)
まあ、気は心でピアノで演奏します。

(Fender Rhodesとリズムトラックで演奏)
(
ここから光と君へのレクイエムへ)

SEASON'S GREETINGSはクリスマスのアルバムとして作ろうと考えていて、これは例のクリスマスイブのヒットがなければ考えなかった完全に便乗企画なんですが、色々と選曲をしてみたのですが、なかなか良い感じになりませんでした。
そこでアカペラとオーケストレーションを組み合わせればと考え、選曲の幅も広がりアルバムとして作る事が出来ました。SEASON'S GREETINGSも発売以後一度もリマスターすることなく今日に至るのですが、今回発売から20年という節目でリマスターすることが出来ました。このCDも会場内で販売しておりますので、一度お手に取って頂けますと幸いです。(笑)

実はですね、私のこうした業務連絡は、まだいい方なんですよ。(笑)

先日、ある*****系のコンサートに招待されて行ったんですが、アンコールで延々25分もグッズの説明したんですよ。さすがにバカバカしくて途中で帰ったんだけど、その後聞いたら、結局1曲しかやらなかったという話なんで、帰って良かったんですがね・・。

いつもはここでアカペラのコーナーなんですが、SEASON'S GREETINGSのリマスターが発売されましたので、その中から演ってみたいと思います。
次の曲ですが、この曲が非常に難解で、リズムが取りにくいんです。最初の15公演位は結構苦労しました。しかも歌詞がややこしくて覚えるのが大変で・・。私はプロンプターとか口パクではやりませんので、ipodにカラオケを入れてウォーキングしながら覚えました。何を自慢しているやら・・。

そういう訳で難易度が高い曲なので、途中でコケタりするかもしれませんが、こういう曲に挑戦する心意気を買って頂くということで何とぞよしなにお願い致します。千秋楽なのにまだ言い訳ばかり・・・。
(
ここからMy Gift To You )

(演奏後に“間違えなかったみたい・・”と納得の呟き)

私はディズニーのわんわん物語が好きで、幼稚園の時に映画館で見た記憶がございます。お姫様の犬と野良犬が恋をするという話なんですが、その中でレストランでこの2匹がパスタを食べるシーンがあります。そのシーンでは、レストランの主人が2匹の前で唄を歌うのですが、それがBella Notte、つまりBeautiful Nightという意味の曲なんです。

そのシーンでは、2匹がお互いにパスタを食べている間に端から食べて行って最後に唇と唇が合わさるというシーンが好きで・・・、あの、別にキスシーン好きって言うんじゃなくて、曲がですよ。(会場笑)

では、Have Yourself A Merry Little Chiristmasは一番好きなクリスマスソングなんです。なかなかこうした曲を演る機会がなく、今回はこの2曲をお届け致します。

演奏の間に話をすることをMCと云うのですが、以前の私は全国どこの会場に行っても一語違わず同じ内容を喋る事にこだわりを持っておりました。しかし段々それがめんどくさくなってきまして、今回からは全く台本なしでやっております。
ですが、特に業務連絡なんかを忘れると夜も眠れなくなってしまうんですが、今日は今のところまだ大丈夫のようです。

さて、今回のパンフレットですが、普通のアーティストだと写真がたくさんあるのですが、私の場合、そんなんじゃ売れないですし面白くもないので、メロディーズとSEASON'S GREETINGSを対談形式で掲載しました。メロディーズの方はクリス松村さんと対談しました。クリス松村さんと言うと意外に思われるかもしれませんが、クリスさんは70年代や80年代のアイドル歌謡のオーソリティーで、また音楽に非常に造詣が深い方です。ですから今回の対談はちょっと濃いィ内容になっておりますので、その筋がお好きな方には良いんじゃないかと思います。またSEASON'S GREETINGSはアレンジをして頂いた服部克久さんとの対談で、音楽的な面で対談しておりますので、その筋がお好きな方には良いんじゃないかと思います。全部で4万字ですからそこらの音楽雑誌よりも断然価値があります。会場内で販売しておりますので、観賞の記念にどうぞお手に取って頂ければ幸いです。

私が初めてここ中野サンプラザでライブを行ったのは198051日、ライドオンタイムの発売日でした。それから早33年、まさか60歳になって自分がここに立っていようとは想像もしておりませんでした。
(私も54歳になってまだお付き合いしているとは思いませんでした・・)

以来ここが私のホームグラウンドになっているんですが、別にここが好きだっていう訳じゃないんですよ。サンプラザは舞台の奥行きが狭くて音響的に難があるので、ご覧の通り舞台を前に迫り出しております。こうしないと音がこもってしまうんですよ。そう言えば、ここ中野サンプラザは取り壊しの話が出ておりまして、5年後という噂もありますが、どうなるかまだ分かりません。**公会堂という話もありますが、あそこは21時なると本当に電源を全部落としますからね。意地悪するんであそこでは絶対にやりません。(笑)

ここが無くなったら何処に行けばいいのか困ったものなんですが・・。

今回のツアーは、中野で4日、NHK2日、合計6日やったんですが、それでもチケット争奪戦が繰り広げられているようなので、次のツアーの東京はもう少し日数を増やさないといけないかなあ・・って思ってます(大歓声)

お客さんが悪乗りして長い拍手をしていた時:

これこれ、もうその辺で止めておきなさい。大丈夫ですか?(笑) 
こういう風に言うとシュンとしてしまう人がいるので困るんですが、別に怒っている訳じゃないですからね。

でももうやらないでね。(笑)

そう言えばなんですが、先週の大阪フェスティバルホールの時、そっちの方(上手客席側)の前列に座っていた人がタンバリンを持っていたんですよ。それでその人が1曲目の東京ラプソディーからずっと演奏中にタンバリンを叩くので、すっかり演奏の調子が狂ってしまい、あれは本当に大変でした。

あと、名古屋(11月)の時は、生まれて初めて客と口論になって、その人には「帰れ!」と言って帰ってもらいました。本当に帰りましたが・・。
私のような人間は、演奏の際にお客さんとの呼吸が非常に大切で、そういう機微というか空気の読めない僅かな人間の行いによって(ライブが)台無しになって、結果的に他のお客さんに迷惑がかかるというのを理解して欲しいんです。

ちょっとだけ真面目な話を致します。

私は過去38年の間、こうしたライブのステージ上で政治の話を一切した事いませんでした。しかし北朝鮮の問題や、中国、韓国などの周辺国との関係など、昨今の政治状況を見ているとそうも言っておられません。
実は私は70年代の安保の時代に高校生で、将来は天文学者か何かになって星でも眺めていたいなあと思っていましたが、結果的にはミュージシャンになって今日に至ります。
私がまだ高校生の時代、安保運動が活発で私も本当に足の踵が入る程度関わっていた事がありました。その過程で政治の裏で行われている非常に汚い部分を見てきてしまいました。それが原因で、私はドロップアウトし、今後は政治からは距離を置こう心に決めました。

私は右でもなければ左でもありません。ただ、ひとつだけ私のような音楽などの文化活動は、世の中が平和でないとできません。それ故、願わくば平和な世界が続けばと思います。

実は私が学生時代、韓国人の友人がおりました。もの凄く頭の良い人でした。ある日その彼は、北朝鮮の帰国運動の波に乗り、万景峰号に乗って北朝鮮に渡る事を決意しました。私は彼を上野駅まで見送りに行きました。そして彼が私に向かって“オレは今から極楽に行く、お前はこんな国に残って気の毒だ”と言いました。その光景は今でも脳裏を離れません。そしてその彼が現在、何処で何をしているのか全く分かりません。

これから演奏する曲は、私の2枚目のアルバム「SPACY」に納められている曲です。抽象的な歌詞ですが、70年代当時の空気感が残っていますし、なんか今の日本の閉塞感を表していると思います。

(ここからDANCER)

希望という名の光の中での青山純さんに対するコメント:

先日、123日 ドラマーの青山純が急逝致しました。56歳でした。
私はツアー中であったために、葬儀に出席出来ませんでした。49日はまだですが、このツアーが終わったら霊前に行き、ミュージシャンらしく、音楽で送ろうと考えております。青山は、80年代90年代2000年代に渡って私の音楽をドラムで支えてくれた人物で、本当に稀代のドラマーだったと思います。このサンプラザでもずっと一緒に演奏をし、今日会場にお越しの方々の中にも彼の演奏に触れた方は多いと思います。

ここ最近は体調が優れなかったようです。
ょっとだけ生き方が下手な青山でしたが、彼の冥福を祈りたいと思います。
(そして達郎さん合掌・・・。私も合掌。

あと2年で(ミュージシャン生活)40年を迎えます。とりあえず体が健康でおかげ様でなんとかキーを落とさずできています。私の周囲では、12音と落とす人が少なくないのですが、私の場合は殆どの曲をオリジナルのキーで唄えております。

私はテレビ出ない、武道館やらない、本書かないを貫いていますが、アリーナクラスなんかでこんな小さいものを見ても楽しいとは思えないです。東京ドームなんてもう盆踊り、花火大会です。こういう場所は、自分には関係ありませんので中野サンプラザが私にとっての東京ドームであり、武道館です。幸いメンバー、スタッフともに健康で続ける事が出来そうです。

私のライブがなんでこんな長くなったかと申しますと、昔、例えば宮崎などの地方会場だとPAの前ぐらいまでしか埋まらず、だいたい600700人位がしばらく続いた事がありました。そのうちここで演れるのはこれが最後になるんじゃないかと思うようになりまして、そうであればやれることを、やれるだけやろうということから、私のライブは長くなって行きました。

(メンバー紹介のベースソロが終わった頃のつぶやき)

なんか、ギャラに不満でもあるのかな?(笑)

Let’s Dance Babyのクラッカーの時)

今日が一番多いかも・・・。

今日のお客さんは本当に温かくて助かりました。マスコミ招待をゼロにして良かったです。(会場歓声)

お陰様で良い収録が出来たと思います。本当にありがとうございました。また音響スタッフ、照明スタッフ、楽器スタッフやトラポンのトラックの方に至るまでここには見えない人たち、本当にありがとうございました。お陰で良い千秋楽になりました。来年は、まりあのアルバムの制作、そして自分のヤツをちょこちょこやってまたツアーをやりたいと思いますので、来年もまた何とぞよろしくお願い致します。

そしてお互い、カッコ良く歳を取りましょう!

ファンクラブの会報で今回のライブに関するインタビューがあった。その中で東京の初日(10/26土曜日の中野サンプラザ)について語っていた。私があの日あの場所に居た人間なので興味を引いた。

達郎さん曰く、「あの日は冒頭の30分位、お客さんが妙に硬くで今日は果たし合いかな・・なんて思っていたら段々熱気を帯びてきて最終的には良かったんだけど、あの日は妙な夜だったなあ・・。」

確かに冒頭のお客さんの拍手の色合いは静かだった。ワー!という感じもなく、普通よりちょっと地味な感じだった。でも本当はワー!とやりたいんだという感じは客席に居て分かった。何か距離感を測りかねていたんだと思う。実は近年サンプラザに行って顕著に気が付く変化があった。それは「女性のお客さんが凄く増えた」ってことだ。昔の達郎さんのライブは、大抵男ばかりだった。それがここ数年は女性が40%程度もいる感じなのだ。そのためか、お客さんの反応が柔らかい感じになっているんじゃないだろうか?というのが私の見立てだ。
私のような常連はともかく、久々の人や初見の人には中々コンサートの空気感を直ぐに理解するのは難しいものだろう。

だから演奏と共に熱がコモって来たのでしょう。

2014年のツアーも楽しみにしております。そんな事言ってたら、2017年も間もなく開始って感じです。

 


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