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Queen“Bohemian Rhapsody”のサウンドの秘密を探る Part-12 [音楽に関わるブログ]

Queen - A Night at the Opera[1].jpg
Queen
の初期のアルバムのジャケット内に封入されている歌詞カードのクレジット面には“誰一人としてシンセを演奏していない”というユニークな一節が記載されている。
多くの人々は、ロックやポップミュージックの世界でシンセの使用が台頭してきたことへのモラル的な反発なんだろうと想像していたが、プロデューサーのレイ・トーマス・ベイカーはそれを否定している。

「我々はシンセを使用するしないについて特にこだわっていた事はないんだ。ただレコードのアルバム内の歌詞カードのクレジットにあった“No synths”という表記は、聞く人によって誤解を与えないようにするための措置だったんだ。多くの人は多重録音によるギターとシンセサイザーの音の区別をつけるのは困難だからね。我々が4日に渡って複数のチャンネルを使用して録音したギターソロを、無知蒙昧なレコード会社の誰かがスタジオに来た上にこのシンセ良いねなんて言わせないようにするための伏線だったんだよ。」


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SARM
スタジオは、1970年代前半に、ホワイトチャペルのオズボーン通りに面し'Sound And Recording Mobiles'を標榜していたレヴォックス社の2台の機器を使ったテープコピーを生業とすることからスタートした。

セッションミュージシャンでもあった父に背中を押され、グレイ・ランドンは学校を卒業すると直ぐにSARMスタジオに入った。

「エンジニアとしての知識の全てはゲイリー・リヨンとマイク・ストーンが教えてくれたんだ。」とグレイ・ランドンは振り返る。

「当時、ああした知識を持った人間はあの2人以外には居なかったんだ。現在と比較しても、彼らの技術的水準は高く、全くの別物だったよ。」
ランドンがQueenと関わりを持つようになったのは、レイ・トーマス・ベイカーが持ち込んだ“the Sheer Heart Attack”というアルバムの中に収録されている2曲をSARMでリミックスすることになった時からだった。
SARMでいくつかのプロジェクトに関わった後、いつの間にかQueenSARM以外でミックス作業をしようとしなくなったんだ。そういう流れの中で'Marx Brothers' 'A Night At The Opera, A Day At The Races, and News Of The Worldなんかを全て手掛けるようになったんだ。私のキャリアでバンドとして一緒に仕事をしたのはQueenだけだった。だから他のバンドがどんなレコーディングをするのか知らなかったんだ。何週間もブライアン・メイのギターソロの録音をし、それ以上の期間をかけてフレディーのヴォーカルを録音するというのは私にとって通常の行為だったんだよ。私の仕事は本気で学ぶ事とバンドの面倒を見る事だったのさ。連中とは良い友人関係を築ずけたよ。」とランドンは締めくくった。


つづく

Part-13につづく:
https://skjmmsk.blog.so-net.ne.jp/2013-05-02-1


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