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由紀さおり&ピンクマルティーニ 最終公演(2012年10月31日) [ライブ・コンサート]

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初めての日本ツアーを敢行した由紀さおり&ピンクマルティーニの渋谷Bunkamuraオーチャードホールでの最終公演を見る。
10月に全国で22本の公演を行ったのだから、かなりのハードスケジュールだったろう。
由紀さおりさんは、201110月に発売した「1969」によってちょっとした運命の悪戯を感じたかもしれない。
ピンクマルティーニのリーダーでピアニストの
トーマス・M・ローダーデール氏が、地元ポートランドの中古レコード店で由紀さおりのファーストアルバム『夜明けのスキャット』(1969年発売)のアナログ盤(レコード)を発見し、いわゆるジャケ買いしたことがきっかけだと言われている話は有名になった。
レコードを聞いた彼は由紀さんのヴォーカルに魅せられポートランドから彼女へのコンタクトを取る。
そして「1969」につながり世界各地で公演をするにまで至ったという次第だ。
世界中を年中ツアーで廻っている彼が各地域のポップミュージックを研究しバンドで演奏するためにレコードを買い漁っていた行動が、見知らぬ1人の歌手の活動に大きな影響を及ぼす様を見ていると、運命とは見知らぬ誰かに作られる部分があるのかもしれないと感じた。いわゆるバタフライ・イフェクトだ。
日本では歌謡曲が廃れてしまい、若い人たちは昭和の名曲を聞く機会すらないのが実態だが、「1969」はそうした層への訴求を掘り起こすキッカケが感じられるものだった。レコードメーカーは、当初このレコード(CD)の売上予測を2万枚程度を予想していたらしいが、50万枚という大ヒットとなり、アメリカのビルボード誌のチャートに日本語の歌唱のままでは坂本九さんの「上を向いて歩こう」以来のチャートインとなった。

由紀さんもお姉様と地道に歌い続けて活動をしてきた方だが、60歳を過ぎても見事なヴォーカルを維持出来ていたのはこうした活動の蓄積の賜物だろう。
神様もたまにはシャレた事をするなというのが、今回の由紀さんの活躍を見た私の想いだ。

さて、会場の客層は50代以上が主だった。
710分になって赤いランドセルを背負ったバンマスのトーマス氏がメンバーと共に登場。満席の会場にマルティーニの演奏が響き、軽妙なラテンのリズムがこだました。数曲演奏した後、由紀さんが登場するという趣向だった。1部はパープルドレス、そして2部は赤い煌びやかなドレスで登場。
彼女の透明な声質は
Bunkamuraのホールに良く馴染んでいた。
1969」からは、ブルーライトヨコハマ、いいじゃないの幸せならば、夕月、パフ、夜明けのスキャット、マシュ・ケ・ナダ、Is That All There Is?、真夜中のボサノバを演奏したと記憶している。
Bunkamura
1日目には夕月のオリジナル歌手である黛ジュンさんも会場に来ていたそうだ。
由紀さんはご本人の出番でない時にも後方に廻ってパーカッションをしていたりとステージにいる時間が多かったと思う。
トーマス氏はマシンガンのようなスピードで英語のトークをする人なのだが、きっとエネルギッシュでアイデアマンで頭の廻る人なのだろう。彼のそうしたエネルギーが今回の奇跡を生んだとも言える。

Is That All There Is?”はアンコール時に、トーマス氏が英語で歌い、由紀さんが日本語で歌うというちょっと複雑アレンジバージョンでの演奏をするおまけ付いた。
今後2013年にはフランスでの公演と7月にはロスのハリウッド・ボールで3日間ライブを行うということだ。由紀さんの益々の世界での活躍に一人の日本人として応援をしたい。

最後の曲Brazilは、会場にいた客をステージに上げて踊らせるという粋でサンバな趣向を凝らしたコンサートの幕を閉じる。
退場時由紀さんとマルティーニの女性ヴォーカル・チャイナさんが「またね!」と声を合わせて言って舞台を降りていった。

開演が710分で途中15分程度の休憩を挟み、終演したのが夜10時だった。外ではハロウィーンを楽しむ仮装した若者たちが渋谷センター街にあふれかえっていた。
10
月中に日本全国22公演をこなすというスケジュールを終えたメンバーやスタッフの打ち上げはさぞかし賑やかだっただろう。
お疲れ様でした。

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何方かのブログに載っていたセットリスト。
渋谷公演も基本的にはこの内容と同じでした。
 

記録:
チケット代8,400円

主催:サンライズプロモーション東京
協賛:日本通運
私の座席:1F31列8番

開演:19時10分

終演:22時01分


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